亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

指揮者だった息子

合唱コンクール

今、パソコンで「がっしょう」

とタイピングしたら「合掌」と出ました...

歌の合唱の事を書こうとしたのに

優先変換されたのは合掌...

なんか、息子がいるのかな?

いや、たまたまだ...

いつも合掌って打っている訳でもないのに

優先されるなんて....

そんなことで、いちいち考えてしまうのは、

いつも自殺した息子の事が頭にあるから...

話は中学の時の合唱コンクール

息子が指揮者をしたのを

僕が見に行った時のことです。

今思えば、学校でいじめられていた頃で、

ひょっとしたら歌わせてもらえず

指揮者をやらされたのではないかと

今更ながら考えてしまいました...

しかし、その時の息子は、

本当に一生懸命指揮棒を振って、

頑張っていました。

妻は仕事で見に行けませんでしたが、

今思えば、妻にも見せたかった...

いや指揮者をやったことだけじゃなく

参観日も運動会も、

色んな学校行事も僕が率先し妻や

弟も連れて行くべきだったのです。

仕事が忙しいなんて体のいい口実でした。

やはり僕は、息子に無関心だったのです。

愛情が薄かったのです...

今も時々、

あの中学生だった息子の指揮者ぶりが

脳裏を駆け巡り、

苦しく、悲しい思いが

こみ上げてきます...