亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

カレーパン

息子の嗜好

今までも何回か書きましたが、

元々あまり好きなものがなく

カップラーメンとハンバーガーしか

食べなかった息子ですが、

僕は息子の嗜好を知りませんでした。

いや、知ろうともしなかったのです。

タバコを吸うというその一点だけで、

とにかく息子とは会いたくもなく、

話したくもなく、

同じ空間にもいたくないという

ただその気持ちしかありませんでした。

元来僕はタバコが嫌いで、

煙も苦手でしたが、

14歳くらいで息子が吸い始めてからは

さらにタバコへの嫌悪感が増幅しました。

タバコを吸う人には、

僕の気持ちは100%理解出来ないでしょうが、

喫煙者の吐く息を吸っただけでも

咳き込んでしまうくらいの僕には、

正直にタバコには嫌悪感しか

ありません。

今日、妻から、位牌の前におく

食事にカレーパンを買って来てと

言われたのですが、

正直、息子がカレーパンが好きだった事も

全く知りませんでした。

息子の事を、

「タバコを吸う奴」というフィルターが

全てを覆ってしまい、

何も見ようともしなかった結果です。

僕にとってタバコという存在は、

やはり無理なのです...

それでも息子を自殺に

追いやってしまった後悔は

大きい、大き過ぎます...