亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

息子の引き合わせ(後編)

僕の気持ちのままに

奈良の旅で、息子の夢をみた次の日、

不思議な力に導かれ

偶然立ち寄った八咫烏神社

神社に強い興味を持った僕は

旅から帰って、

宮司さんのブログを読んでみました。

すると、昭和初期、神社には、

八咫烏」という題名の彫刻の写真が奉納され、

その奉納者は久留島武彦と書いてありました。

久留島武彦は日本のアンデルセンと言われる

児童文学の創作者であり、

子供の教育に生涯を尽くした方です。

僕はこの方を2年近く前に知っていましたが、

息子が自殺した後は忘れていました...

奈良に行った事で、

久しぶりにこの名前を思い出したのです。

息子の自殺の原因を考えた時、

これからの人生は子供に関わる

生き方をしていく事に決め、

何かにつけ子供と関わる場所や物を

見たり聞いたり調べたりしていた僕に、

この方の名をまた僕の目に触れさせたのは

八咫烏神社だったといえます。

そして、実はこの久留島武彦の顕彰も兼ねた

記念館が、僕の住んでいるところから

車で1時間ほどの場所に

昨年オープンしていたのです。

もちろん近日行く予定です...

全ては息子が引き合わせてくれた

不思議なお話です。