亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

未来の自分へ...

息子をないがしろにした僕

息子が18歳のころ、

小学6年のとき書いた

「未来の自分へ」という

はがきが届きました。

小学校が6年間保管して

発送してくれたのです。

そのころの息子は、

妻の実家に居候していて

あまり会う機会も無かったので、

はがきは一定期間

そのままにしておきましたが、

「どうせこんなもの見ないだろう」

「どうせ覚えていないだろう」

と勝手に捨ててしまいました。

18歳の息子は高校も行かず、

フリーターで

毎日何も目標を持たず、

プラプラして

たいした未来になっていないし

そんなはがき見ても意味がないと

思ってしまったのです。

今考えると、酷いことをしました。

例え興味がなかったとしても

渡すべきだったはがきです。

僕は幼いころからの

父親への恨みを晴らすため

息子を高学歴、学者という父とは

正反対の低学歴、フリーターに

してしまい、父親が嫌う息子像を

作りあげたのに、

僕自身が嫌う息子像になった途端、

息子には無関心になったのです。

自分勝手もはなはだしいとはこのこと。

でもその時は、すでに

息子には愛情が

あまり感じられなかったのでしょう。

息子が自殺した後にしか

全ては分からなかった僕、

いくら懺悔しても足りません...