亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

花瓶の花

息子が教えてくれた

息子の位牌には花瓶に

生花を飾っています。

ただ、暑い日が続くと

すぐに枯れてしまうのが困ります。

そんなことを思いながら

テレビを見ていると、

水は花瓶の半分位まで、

そして、茎の先端を斜めに切って

常に新しい切り口から

水を吸えるようにしたら

長持ちすることを知りました。

花に興味は無かった僕ですが、

息子の花を少しでも

綺麗に長持ちさせたいと思う気持ちが

テレビの話を聞かせたのでしょう。

息子の自殺がなければ、

こんなこと、

一生知らなかったかもしれません。

もちろんその方がはるかに

良かったに決っていますが、

今は、ただ、知ったことを

息子に感謝するしかありません。