亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

子供は親で人生が決まる

本人の努力とは別次元

子供の将来は、

生まれもっての資質と、

親の育て方で決まります。

僕は勉学を憎み、世界中の言葉が、

完璧に読み書き出来る

学者の父親を恨み、

その恨みを晴らすために

僕は息子に教育をしてあげなかった。

小さな頃から学問は僕にとって

この世に存在して欲しくない

天敵だったのです。

自分の恨みを晴らすために

息子が犠牲になったのです。

何をやっても褒められず、

いつも勉強しろとばかり言われ

1番以外はバカと言われ

僕の弱さも相まって、

心がおかしくなった僕から

生まれたのが息子です。

もちろん僕が生まれながらに

勉強が好きで、

強い心を持った資質があれば

親の期待に応えられたし、

このようにはならなかったでしょうが、

僕の弱い、いつもおどおどする性格は

生まれつきなのですから無理でした。

もう遅いのですが、

僕は子供を持ってはいけない

人間だったと気付きました。

もっと言えば、生まれて来ては

いけない人間とも言えます。

世の中には一定数、

必ず僕のような人間は

いるでしょう。

ニュースで流れてくるような

表立った肉体的虐待で逮捕される人は

恐らく全体の数パーセント。

それ以外に見えない所で僕のように

精神的虐待をし、子供に冷たくして

そして、自分の残酷さ冷酷さにも

さいなまれている人間はいるはずです。

ただ、

こんな人間がいなくなる事は...

人類がいる限りないでしょう。

完璧な親ばかりではないのですから。

「人間」とひとくくりにされても

その違いは天と地ほどもあるのに

姿形が人間ならば「人間」となります。

僕は姿形だけが...人間です。