亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

亡き父の誕生日に思うこと

世代間連鎖の一人

今日は亡くなった父親の誕生日。

僕は父親が死ぬまで、

ずっと父に緊張していました。

そして、僕にとっての父は、

憎悪の対象にしか

なっていませんでした。

そんな父は、

僕が一度も会った事が無い

祖父(父の父)を心底憎んでいました。

どんなに綺麗事を言っても、

憎しみは憎しみの連鎖しか生みません。

息子を自殺で亡くした今だから

断言できます。

憎しみの連鎖は、親子何代にも

続く恐ろしいものです。

その連鎖の中の一人、僕の父が

生まれたのが10月14日です。

憎しみだらけだったのに

誕生日を覚えているのは

愛情からくるものとは違う気もします。

ただ、この日、父が生まれなければ、

僕も生まれていなく、

正直、憎しみの連鎖は無かったし、

息子も僕を憎んで自殺する事も無かったのです。

誕生を否定するのではなく、

ただ単純に思うのです。

僕の思いは、

憎しみの連鎖に巻き込まれた経験が無い

人には100%理解は出来ないでしょう。

それでいいのです。

その人は幸せなのですから。

しかし、憎しみの連鎖の真っ只中にいる方は、

僕と同じ思いをしているでしょう。

そんな「憎い」思いを抱いたまま

これから結婚して子供を成す方には、

是非、僕の愚を見て欲しいのです。

憎しみは人を死に追いやります。

我が子でさえ...

いや、身近な我が子だからこそ....