亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

心に刺さる言葉

生まれて来て・・・

昨年山口県で、

警察が3日捜して見つからなかった

行方不明の2歳児を2~30分で救助した

尾畠春夫さんが東京から大分まで

徒歩で帰っているという番組を見ました。

「何故歩いて帰るのか」という質問に

「一人でも二人でも多くの子供が、

この世に生まれて良かったと

思って欲しいから」

そう話していました。

息子を自殺に追い込んだ

今の僕には心に突き刺さる言葉であり

また今の僕が生きていく命題でもあり

その瞬間にテレビを見ていた事に

何か息子の力が働いたのかと

思うくらいでした・・・

尾畠春夫さんの心の奥底には、

その言葉を言わせた

他人には分からない

何かがある気がします。

謙虚で、優しさに溢れた姿の

その根源には

人には言えない、

いや言わない

苦しみや悲しみが

きっとあるのでしょう。

「一人でも二人でも多くの子供が、

この世に生まれて良かったと

思って欲しいから」

逆に言えば、

この世に生まれて良かったと

思っていない子供も

多くいるという意味です。

尾畠さんのようにとは

行きませんが、

尾畠さんの精神と同じ気持ちは

死ぬまで具体化していきたいと

改めて勇気づけられました。