亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

叩かれて躾けられた経験

結果は子供の性格次第

僕は小さい頃から父に叩かれて

躾を受けてきました。

特に勉強に関しては・・・

父からすれば、叩けば

僕が自分の非を改めると

考えたからでしょう。

昔はそんな躾け方が多かったのかも

知れません・・・

そして、子供の性格によっては

親に叩かれた事で奮発し、

もっと言えば、感謝し、

勉強に励み、

立派な大人になった人も

多々いるでしょう・・・

ただ、僕はそうはなれませんでした。

父に叩かれて泣きながら

僕が思っていたのは、

自分の非を改めるのではなく

(何が非なのかも分からなかったが)

叩かれないためには、自分を

良く見せること、

そして、都合の悪いものは

徹底して隠すこと。

また、もうひとつ思っていたのは、

「必ずこの恨み晴らしてやる・・・」

これでした。

こんな経験を積み重ねた僕が、

息子にやった事は、

息子を全て父への恨みを晴らす

道具にしてしまった事です。

「昔、俺に狂ったように

勉強や学歴の事ばかりいいやがって、

お前の孫は中卒だよ、

ざまーみろ!」

学歴がなくまともな仕事にも

就けない息子の苦しさよりも

自分の恨みを晴らすことが

圧倒的に優先されていたのです。

僕の心はここまで

ねじ曲がっていました・・・

しかし・・・

息子が自殺して、

僕の心がねじ曲がっていた事、

人を恨んではいけないのは、

頭では理解出来ました・・・

しかし、

やはり父への恨みは消えません・・・

僕のような経験が無い人には、

まったく可笑しな話でしょう・・・

狂った人間だと思われて当然です。

でも

世の中には僕のような

人間(もどき)もいるのです。