亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

息子の一人旅

今思えば・・

自殺した息子は
小学生から中学1年のころ
夜行列車や夜行バスで
東京や大阪に一人旅をしました。
その頃は、
まだ小さいのに一人旅するなんて、
偉いなくらいにしか思っていませんでした。
しかし、
今思えば、一人旅をした息子の行動は、
あまりにも息子に無関心な僕への
抗議であり警鐘だった気がします。
少なくとも
間違いなく寂しさは
計り知れないものがあったでしょう。
「可愛い子には旅をさせよ」
こんな諺がありますが、
これは、言葉足らずです。
「可愛いがっている子だけに旅をさせよ」
これでなければ、
本当の子供の成長はありませんから。