亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

幼児虐待死の裁判に思う

親の生い立ち

テレビを見ていたら

幼児を虐待死させた親の

裁判の話題があっていました。

世間一般の人は、

その親に対して、

「親のくせに」とか

「なんで虐待なんか」

とか

「死刑になればいいのに」

などと思うのが普通でしょう。

僕も息子が自殺するまでは、

全く同じ感想でした。

しかし、人は

自分の力では

どうしようもない心に

なってしまう事があるのです。

それは、小さい頃から受けた

親からの虐待だとか、

厳しい教育だとか、

僕のように他人と比較ばかりされ、

自分の存在価値を

全く見いだせないまま

社会人になり親になるとか、

本当に、考えられないくらい

人には色んな過去があって、

それが今の自分の結果に

繋がってしまうのです・・・

もちろん、そんな事はあっても

罪は罪です。

法律は正しいと思います。

ただ、人間として生まれ、

虐待されて死ぬ子もいれば、

子供を虐待し裁かれる親もいる。

ただ人間界はこれなのです。

僕が息子にしてしまった

親への復讐の道具にしたという

大きな精神的虐待は、

正当化するものでもありませんし

それを背負って、

いや、正対しながら生きていきます。

ただ、

虐待した親の生い立ち、

育てられ方は、

きっと苦しかった事でしょう・・・

幼児の死を悼むだけでなく、

そこに思いを馳せるのは

自分勝手過ぎるし

罪なんでしょうか・・・

正直、わかりません・・・