亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

親になる前の教育

子供を作る前に

僕が息子を自殺に追い込んだのは、

僕が子供を持つ「心」が無かったからです。

しかし、それは息子が自殺して

やっと理解できたことなのです。

僕のように

父親から祖父への恨みを

耳にタコができるほど聞かされ

そして僕自身も親を恨み、

親からお金を貰っても

何かと援助してもらっても

全く感謝の気持ちが起きない

そんな人が親になった時、

子供に対してどんな態度をとるか

僕にはよくわかります。

子供を親への復讐の道具に

してしまうという恐ろしい事を

子供の心の痛みに気づかず

やり続けてしまうのです。

だから、親になる前に、

夫婦の生い立ちや、

考え方を聞き、

僕のような「親を恨み続けてしまう」

お生い立ちの人には、

僕のやってしまった

取り返しのつかないことを

伝えていきたいのです。

もちろん、伝えても

全てがうまくいくとは思いません。

いやむしろ

そんな説教めいたことを

馬鹿にして罵倒する人も

いるでしょう。

それでも

十組の親のうち一組でも

「普通の親」になれるのなら

それでもいいと考えています。

親を恨むことの恐ろしさは、

僕以上にわかる人は

少ないのですから...