亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

虐待死のニュース

悲しい過去があるはず 父親が小学生の女の子を 虐待死させたニュースを見ました。 息子が自殺する前の僕ならば、 やはり世間一般と同じく 父親を鬼畜と罵ったでしょう・・・ しかし今は違います。 もちろん罪に関しては 法律に任せるもので、 僕は評論などす…

近影

撮らなくなった写真 家族の写真は大切だと 以前書きました。 僕は自殺した息子の写真は、 二十歳の時に撮影したのを最後に 全く撮っていません。 むろん、その前に 会うことも避けていたので 当たり前ですが。 そして。息子が死んで 友人から何枚もの 息子の…

見えるものが違う

世の中に溢れているもの 人は興味を持ったものは、 どんな些細なものでも 見えてくるといいます。 息子が自殺して、 子供に劣等感を持たせない、 いい意味の自信をつけさせないと まともな大人にはなれない・・・ そんな思いで周囲を見るようになると 日本に…

前世の記憶

オカルトではなく情報として 息子が自殺して、 あの世とは何か、 人は死んだらどうなるのか、 そんなことが気になる時があります。 だからたまに調べます・・・ そんな中でも、 硫黄島上空で、 日本軍に飛行機を撃ち落とされた 空母艦載機のパイロットだった…

心の支えかも

全ては大したことはない 仕事していて、 一瞬、嫌だな~という事もあります。 息子が自殺する以前ならば、 その嫌なことをクローズアップして ますます嫌になることもありました。 しかし、 息子が死んだ今では、 嫌なことが起きても、 すぐに 「息子の苦し…

自殺から生まれたもの

息子の自殺があったから・・・ 息子はこの世にはいません・・・ なのに、この世にいる時とは 比べ物にならないくらい 大きな存在になっています・・・ 恐らく息子が自殺しなければ ずっと疎ましく思い、 冷たくし、避け続けていたでしょう。 その意味におい…

傍観者という選択

人間界 生活していて頻繁に、 傍観者になる事があります。 人間界を見ている傍観者です。 きっとそれは現実からの逃避という 側面と、傍観することによって、 自分が今置かれた苦しい立場を 少しでも緩和するという もう一つの側面があると思います。 日々起…

心の持ち方

自分を非難しても・・・ 息子を死なせてしまった自分を 非難し、自己を痛めつけても 今の自分を肯定しても 僕が生きていくことには 何ら変わりはないし、 運命も同じでしょう。 だったら後者で生きるしかありません。 でも時々、 いいえ、頻繁に前者の気持ち…

色褪せ

時は静かに過ぎる・・・ 僕が自殺後に多くを、 処分してしまったので、 息子の遺品は数少ないものです。 その中に、サッカーでもらった 最優秀選手のトロフィーと 親友が描いてくれた絵があります。 そのトロフィーのリボンは 日増しに色褪せ、 絵も、同じく…

心に刺さる言葉

生まれて来て・・・ 昨年山口県で、 警察が3日捜して見つからなかった 行方不明の2歳児を2~30分で救助した 尾畠春夫さんが東京から大分まで 徒歩で帰っているという番組を見ました。 「何故歩いて帰るのか」という質問に 「一人でも二人でも多くの子供…

社会貢献とは

遠くの国ではなく・・・ 貧困に苦しみ、 学校に行けない子供がいる国に 寄付をしたり チャイルド・スポンサーシップで、 貧しい国の子供の里親になったり それはとても尊いことだと思います。 それが出来る余裕、 分けても自分の家族が 心身ともに豊かで、 …

地域コミュニティの大切さ

子供会 僕は多忙を理由にしていましたが、 実は人と会うのが嫌いなので、 息子の地域コミュニティの参加を していませんでした。 いわゆる「子供会」と言われるものです。 今思えば、そんな繋がりが、 とても大切だったんだと思っています。 人間が嫌いにな…

やはり喪失感・・・

前向きな時間もあるが 喪失感というものに 支配された心。 これが今の僕の心でしょう。 息子を亡くす前には、 無関心だったくせに 今更喪失感とは可笑しな話です。 でも息子を失わないと僕には 解らなかった事ばかりなのです。 今の僕には、 前向きに生きて…

楽しかった思い出は・・・

苦しい記憶と化す 息子が死んだその日から 幼いころから撮った写真は、 楽しい思い出から 苦しい記憶へと変わりました・・・ そんな事が起きないと、 僕は息子に無関心だったことを 悔いる事が出来なかったのです。 全ては遅い・・・ しかし、息子が死ななけ…

妻が見た夢の話

息子が出てきた 今朝、妻が息子の夢を見たと 僕に話してきました。 夢の中の息子は 怒っていなかったそうです・・・ ただそれだけの事ですが、 妻の夢に出てくれたのは、 嬉しいもの・・・ ただ、僕は息子に対し、 怒りや恨みを覚えるような 冷たい言動しか…

生んでくれた事への感謝

僕には出来ない・・・ 息子は僕の子に生まれた事を 恨んで死にました。 そんな恨まれている 僕自身も物心ついてから 親が僕を生んだ事を 感謝した事がありません。 世間一般では、 「私を生んでくれて有難う」 誕生日にはそんな言葉を発する人が 多くいます…

妻の励まし

心の支え 息子を自殺に追い込んでしまい 何かと自分の価値の無さと 酷さを思ってしまう僕を 妻はいつも優しい言葉で、 励ましてくれます。 昔は昔、今は今。 息子が自殺うる前と 自殺した後の僕は違う、 だから今は価値もあり 酷くもないというのです・・・ …

他人は自分を映し出す鏡

僕の態度は息子の態度 息子が中学生でタバコを吸い始めてから 僕は息子との会話は極端に減り、 たまに話しても喧嘩腰だったりと 心の交流などは全く出来ませんでした。 今思えば、よく言われる 「他人は自分を映し出す鏡」 となっていたのでしょう。 親が、…

一般の自死家族との違い

教科書通りではない・・ 不眠、頭痛、食欲不振、うつ・・・ これは一般的な自死家族に 起きる症状だそうです。 正直、僕にはこのどれもが 全く起きていません。 それはきっと多くの自死家族は、 「何故、自殺なんかしたの?」 「何故、何も教えてくれなかっ…

愛情という苦しみ

世間の常識は僕の非常識 毎日、四六時中息子のことを 色々と考えますが、 どうしても行き着く先は、 「何で愛せなかったのか」です。 普通の人なら 親が子供に持つ愛情は、 理屈じゃなく、当たり前の事でしょう。 しかし、僕は息子を愛せませんでした・・・ …

息子を失って二年目

心の変化 今日からこのブログは二年目に入ります。 その日、思ったことを 自分に向けて書き綴ることは、 僕が息子を自殺させてしまった事で 立ち止まるのではなく、 前に進むことを心に刻む術でもあります。 正直、一年経っても前向きとまでは いっていませ…

火葬から一年

365回目 息子を火葬したのは、 遺体発見の翌日、1月10日。 今日でちょうど一年になります。 そして、このブログは 火葬の翌日から書き始めたので、 今日で365回目です。 あの日からそんなに月日は流れたとは 本当に夢のようです・・・ 早過ぎます・…

遺体発見から一年

年月が経つのは早い・・・ 昨年の1月9日、 自殺した息子を発見してくれたのは、 二人の親友でした・・・ その親友が発見し 警察が息子の死を知らせてくれたのが、 一年前の今日です。 この時、僕は幾つもの 人の優しさを体験しました。 まずは遺体発見を知…

キャッチボール

夢見たもの・・・ 昔のテレビドラマでは 父と息子が キャッチボールする場面が 多くあった気がします。 僕も息子が小学1年生位の時、 息子とキャッチボールをしようと グローブとボールを買いました。 しかし、一度も使うことなく、 そのグローブとボールは…

息子は友人の宝だった・・・

父でも父親でもない僕 昨日、息子の一周忌法要で、 納骨堂を開いた時、 タバコと缶コーヒーが置いてありました。 前回は12月16日に開いたので、 約20日のうちに、息子の友人が 来てくれていたのです・・・ やはり息子は友人にとっての 宝だったのでし…

一周忌法要

南無大師遍照金剛 医師の推定で、 息子が亡くなったとされる日から 今日でちょうど一年です・・・ もちろん命日としています・・・ そして、一周忌法要を無事 終えました・・・ 正直、仏教の宗派とか お経とかは何も知らない僕ですが、 その法要の中、 僧侶…

年賀状

人による対応 息子の死を知らせる喪中はがきを 出さなかった人から 数枚年賀状が届き、 僕たちは、何もなかったように 年賀状で返信しました。 知らせる必要が無い上に、 相手にあえて気を使わせるよりも これでいいのです・・・ 息子も同意してくれるはず・…

どんなに嫌な奴よりも・・・

自分の冷酷さに苦しむ 仕事をしている時、 タバコ休憩を1時間も 取っている上司を見ると 「こんな奴どうしょうも無いな」 そう思います。 恐らく普通に仕事している人は、 そこまでの感情で終わりでしょう。 しかし僕は違います・・・ かならずその後に 「…

次男に思うこと

僕を恨まないで欲しい 僕が息子(長男)を自殺に追い込んだ 最大の原因は「恨み」でした。 親を恨み、親に復讐する事だけに 人生のエネルギーを傾注してしまい、 その結果多くの物事は うまく行かず、 復讐の道具にしてしまった息子が タバコを吸い始めた中…

次男と焼き肉屋へ

当たり前の事 今日は次男と焼き肉を食べに行きます。 普通の家族なら 取り立てて話すようなものでも ないでしょう・・・ でも次男と焼き肉を食べに行くのは、 もう10年以上ぶりなのです。 当たり前の事を 当たり前に行える家族。 それは奇跡の家族です・・…