亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

無罪と有罪

裁かれない罪 もし、自殺した息子が 僕を訴えれば、 僕は、有罪でしょう・・・ 息子の精神をめちゃくちゃにして しまった人間ですから・・・ 世の中には子供を虐待し 逮捕され、罪を償う親も 多々いるのに、 僕は、ここで のうのうと暮らしています。 罪って…

幼い頃ばかり思い出す

可愛がったのに・・・ 最近、特に息子の幼い頃を 思い出します・・・ 息子が好きだった工事現場の機械、 テレビ、食べ物、喋り方・・・ あんなに可愛がったのに いつしか憎しみに変わるなんて・・・ 僕の心を呪ってしまいます・・・

人の心は曲げられない

父親の死 僕の父親は10年以上前に 亡くなていますが、 その時のことを今でも よく覚えています。 僕は父の危篤を知らされて、 病院に向かうまでの間、 ハンバーガーショップの ドライブスルーに立ち寄り、 ハンバーガーを食べました。 危篤というのに、 急…

決して子供をけなさない

傷ついた心は戻らない 僕の経験からすると 子供に対して絶対に やってはいけないのは、 「自信を失わせる事」です。 要するに自己肯定感を 持てなくする事です。 僕は親から数え切れないほど 自信を失わせる言動をされ、 自己肯定感が全くなくなり 結局は、…

家庭という密室

子供は助けを呼べない・・・ 家庭という言葉は ある意味では暖かさの象徴・・・ しかし、 今思えば、 息子の置かれた家庭は、 冷たさの象徴でした・・・ 暖かい家庭が密室でも それは家族という仲間が 暮らしている場所としての プライバシーが守られる 安息…

自尊心が無いと・・・

自殺の根本的な原因 心理学などは、 何も知りませんが、 体験してよく分かる事は、 自分に自尊心がなければ、 自分の存在を否定したまま 子育てをしなければならないという ことです。 自尊心が無いと、基本は、 「自分は生まれて来なければよかった」 ここ…

ポン・デ・ストロベリー

息子の食事 妻が、ミスタードーナツの ポン・デ・ストロベリーを買ってきて 息子の仏壇に供えました。 以前も書きましたが、 僕は息子がストロベリー味が好きとは 全く知りませんでした。 妻の優しさに 今日も感謝しかありません・・・ 子供をしっかり見て、…

小さな男の子を見ると(3)

苦しい夏休み 夏休みは巷に子供が溢れています。 過去何回も書いたように、 小さな男の子を見るたびに 幸せに出来なかった、 いいえ、幸せにしようとも 思わなかった息子の事が、 思い出されてきて 胸が痛む思いがします。 息子に言わせれば、 「馬鹿じゃな…

兄がいなければ・・・

長男という苦しみ 僕は長男です。 親の期待を一身に背負い、 育てられた結果、 今の壊れた僕がいます・・・ そして、 僕は自殺した長男に 僕の親がした何倍もの 苦しみを与えてしまいました。 その結果、 長男は次男の防護壁のような 存在になり、次男は 救…

またもや埋まらない喪失感

一瞬でも考える 喪失感については、 何度も書いてきましたが、 やはり喪失感を感じない日は ありません・・・ その喪失感というもの 急に大きくなる瞬間があり その時には、ただただ、 考え込むだけです・・・ 自分が大切にしなかった息子に 今更、喪失感な…

他人優先

僕には無かった心 僕は自分だけ良ければ、 他人の事はどうでも良い・・・ 表面はそう見えなくても 実際の行為は、 そんなものばかりでした。 自分が傷つく事を 極端に嫌い、息子でさえ、 優先しなかったのです。 もちろんそれは僕の生い立ちと 元来の性格に…

暴君

国の話ではない 息子にとって僕は きっと暴君だったのでしょう。 暴力はふるわなくても 精神的に追い詰める暴君です・・・ 国ならば、逃げればいい・・・ でも親であれば一緒に いるしかなかった・・・ 息子が自殺して、 いつも考えます・・・ 子供は親を選…

DDR

ほんの一時期 息子が中学2年になったころ 息子の家庭教師をしていた 小学校の先生を目指す男性が 息子にスーファミ用の DDRを買ってくれました。 DDRとは 「ダンスダンスレボリューション」 という音楽にあわせてステップを踏む ゲームです。 その後、家族…

時間の経過・・・

忘却という二文字は無い 人は忘れる生き物。 確かに多くの出来事を 忘れられるからこそ 幸せなんでしょう・・・ しかし、 息子が自殺してから 時が経てば経つほど、 僕の心の中に息子の占める割合は 減って行きません・・・ むしろ色んな後悔とか 精神的に酷…

ピンポンマム

お盆過を過ぎて・・・ 妻がお盆に白いピンポンマム (丸い形した菊の一種)を 仏壇に飾ってくれていました。 仏壇が華やかになって、 妻には感謝しかありません・・・ その可愛らしく優しい花も お盆を過ぎたことを 告げるように少しづつ枯れています。 ブラ…

息子の悲痛な言葉

自殺の数ヶ月前 夢を見ました・・・ 見た夢は、 息子が自殺する数ヶ月前に 「一緒に住めないだろうか」 と言ってきた時、 僕は絶対に嫌だと言い、 妻に送って来たメールに 「親なら嘘でも良いから 一緒に住もうと言って欲しかった」 と書かれていた事です。 …

見送り・・

お盆最終日息子の霊は、家に帰っていたのか・・・いや、霊や魂というものが、あるのか無いのかもわからない僕に、そんな話が出来るのか?もし、霊や魂があるならば、憎むべき対象の僕とは無関係に楽しく過ごして欲しい・・でも、お盆は近くに来て欲しい・・…

メロン

お盆だから 昨日、妻がお盆のお供えに メロンを買ってきました。 車の運転が苦手な妻は、 いつも買い物は徒歩です。 猛暑の中、重たいメロンを 持って歩くのは大変だったはず・・・ 息子が好きだったメロン、 僕は生前一度もメロンを 息子に買ってあげた 記…

自分を好きになる・・・

1年半経って 息子が自殺してから 1年半以上経ちます・・・ 息子を死に追いやった 最大の原因は、 僕が僕自身を大嫌いで、 大切に出来る存在ではないし そのせいで他人も嫌いで、 結果、息子を大切に 出来なかった事です。 自分に価値を見いだせなく 自分を…

けん玉

器用だった・・ 小学生の頃の息子は、流行ったものは、直ぐにうまく出来る器用なタイプでした。けん玉もその一つ。僕には到底出来ない技を決め褒めると喜んでいた息子・・そして、いつしか僕が息子を褒める事も無くなりそれどころか無関心になって行ったので…

お盆の前に・・・

母の気遣いと生きる意味 母から電話がありました。 渡したいものがあるから 明日家に来て欲しいとのことでした。 渡したいものは 間違いなく「お盆のお供え」です。 僕への愛情そのものですね・・・ 僕は、母の僕に対する愛情を 沢山貰ったにも関わらず、 全…

風来のシレン

息子の為に・・・ 自殺した息子(長男)が よくやっていたゲームで 忘れられないのが、 「風来のシレン」です。 僕は全く興味がなかったのですが、 ある日、長男が長い時間をかけて 育てた最強の剣を弟が一瞬にして 消してしまったのです。 長男は泣いていま…

遺体発見から19ヶ月

6日と9日 今日は息子の遺体を 親友が発見してくれて 19ヶ月目の日になります・・・ 1月9日に見つかり、 検死の結果6日が死亡日とされたので、 僕にとって毎月6日と9日は、 いつも以上に息子を 思う日になっています。 偶然ですが、8月6日と9日は…

遠い存在

話が出来ないオーラ 息子からしたら 僕の存在は 「話が出来ないオーラ」を 放つ、緊張する遠い 存在だったのでしょう。 僕が父親に対して 思っていたのと同じくらい・・・ 家族とは、 何でも話が出来、 かつ、どんな話を聞いても 親が「怒らない」 ことが最…

お盆のことを考える

戻ってくる? お盆はあの世にいった人が 戻ってくるといいます。 果たして息子は 僕の元に戻りたいと思うでしょうか。 僕が息子の立場なら 絶対に会いたくもありません・・・ 正直、お盆に戻らなくてもいいから あの世で、楽しく暮らして いてほしいという思…

19回目の月命日

結びつける 今日は雨・・・ 連日の猛暑を一瞬でも 和らげてくれています・・・ そして、 今日は息子の19回目の月命日。 雨は、息子の涙なのか・・・ 自然現象を感じる時、 どうしても息子の存在と 結びつけてしまいます・・・ 息子が頭から離れません・・…

人の運命

愛されない・・・ 息子は僕に愛されていませんでした。 いえ、それどころか 僕から疎んじられ、 憎まれ、無視されていました・・・ そんな親の元に生まれた息子は、 きっと、もがき、苦しみ、 一人で精一杯生きて来たのでしょう。 それでも僕は息子の気持ち…

夏休み

何もしなかった 僕は、息子に子供が喜ぶような 夏休みを過ごさせていませんでした。 仕事が忙しかったというのは、 100%言い訳で、 本当は息子に無関心だったからです・・・ 家族なら、夏休みは 思い出を作りまくるしか ないでしょう・・・・ これから家…

ワンピース水着

妻の愛情を無にした僕 自殺した息子に 初めて水着を買ったのは、 1歳位の時です。 妻が息子に水着を買ってくるというので、 男の子なので「海水パンツ」を 想像していました。 そして、買ってきたのは、 お洒落な「ワンピース水着」。 妻が、精一杯愛情を込…

ビール

妻の息子への思い旅先で、ある図柄のご当地缶ビールを妻が見つけました。自殺した息子が好きだったスポーツに関係するものです。それを息子のお土産に持って帰りたいと妻が言ったので、もちろん買いました。僕は、その缶ビールには、全く気づかなかったので…