亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

子供の成長は嬉しい?

本心は... 子供の成長を喜ぶのが親。 「そんな事、当たり前過ぎて わざわざ話すことでもないよ」 きっと世間一般の親なら そう思うでしょう。 しかし、僕は子供、 特に自殺した長男の成長に あまり喜びを感じませんでした。 それは人として問題だと言われて…

息子の好物はタバコ

何とも言えない 息子の友人は、 息子にお参りする時、 タバコを供えてくれます。 箱だったり1本だったり... 正直、死んでもタバコなのかという 思いが僕にはあります。 タバコを吸う息子が疎ましく、 全く会うことをしなかった僕。 そのタバコが家の位牌の…

葬儀社にて

誰に弔ってもらいたいのか? このブログの最初のころ 書いたことですが、 息子が自殺した時、 僕はお金がなくて、 火葬など葬儀はしたものの 僧侶を頼むまでの余裕はなく 息子へお経をあげてもらう事が 出来ませんでした。 そんな僕に親切な葬儀社は、 毎月…

努力と資質

人は変えられるのか? 恨みを持つことが 悲劇を生むことは 書いて来ました。 ただ、息子を失った今でも やはり僕の恨む性格は変わりません。 「生まれつきなんて関係ない、 人間努力でどうとでもなれる」 そんな言われ方をする偉い人も 多くいますし、 「私…

肉体と精神

心の傷 僕が父親から負った心の傷と 僕から負わされた息子の心の傷、 恐らく比べ物にならないほど 息子の傷は深かったでしょう。 その傷を癒すためには、 もはや死を選ぶしか なかったからです。 少なくとも僕は、 生きて復讐するという 選択が出来ましたか…

大人になる前に...

虐待の根源は親への恨み ここで何度も書いたように 僕は父親への強い恨みと 復讐心を持ったまま 自分が子供を持った事が、 息子を精神的に虐待し、 自殺に追い込んだ原因です。 親への恨みと復讐心が強ければ 強いほど、親からお金を貰っても 助けてもらって…

お彼岸で思ったこと

友人の心の傷 昨日、お彼岸で息子の墓参りをしたとき、 納骨堂には、タバコ、チョコあ〜んぱん オロナミンC、そして、何枚もの写真が 供えられていました。 そんな有り難いことしてくれたのは、 遺体を発見してくれた親友です。 改めて、親友をはじめ、 息子…

お彼岸と妻の誕生日

ついでではない 妻の誕生日は9月22日なので、 お彼岸の時期です。 そのお彼岸の今日、 次男と僕たち夫婦の三人で、 お墓参りの後、食事をします。 お墓参りはあくまでもお墓参りで、 食事は妻の誕生日祝いです。 何だか、どちらも 「ついで」みたいですが…

寝ても覚めても

取り返し... 息子が自殺してもうすぐ 9ヶ月を迎えようとしています。 この間、僕は息子が死ぬ前よりも 「まし」な自分になれたのか? 毎日、自問自答します。 息子が自殺した時点で、 父親としては失格だし、 息子を生き返らせることは 出来ないので、 この…

息子の指

このごろ知ったこと 自殺した息子の指は、 妻にそっくりでした。 スラッとして長く、 カッコ良かったのです。 そして、このごろ知ったのは、 次男の指も同じ形だという事です。 27年もの間、 僕は次男の指を見ていませんでした。 次男の指を見ると、 長男…

空を見上げる

昼も夜も 仕事の合間に、 通勤途中に、 旅先で、 昼も夜も ふっと空を見上げます。 昼は雲、夜は星、 一瞬息子の顔を思い浮かべては すぐに現実に戻るのです。 ひと時も頭から離れない息子の事。 何故生きている時に こんなに思えなかったのか... 後悔と懺悔…

もうすぐ二度目のお彼岸

月日は流れる 父の納骨堂に居候している息子、 息子が自殺してから もうすぐ二度目のお彼岸です。 今春のお彼岸、 お墓に参ったのは覚えていますが、 何だか遠い昔の気もします。 月日の流れるのは早いもの... それでもその早さとは逆に、 息子の年齢は止ま…

拳銃で撃たれた夢

息子の気持ちなのか... ひと月ほど前に見た夢を 今でも鮮明に覚えています。 何物かが拳銃で僕のお腹に 二発銃弾を撃ち込んだ夢です。 撃たれた時、意識が無くなる 気がしたのを覚えています。 それもあくまでも夢の中でですが。 撃った人の顔は暗くて 誰な…

愛情の源泉

冷酷な自分が嫌いだと... 僕は自分の意志では どうしようも無いくらい 妻以外の全ての人に 愛するという行為が出来ません。 厳密に言えば他人であれば、 その冷酷さはみじんも見せないので、 僕は温かい人と思っている他人も いるでしょう... 僕は自殺した息…

「供養」という言葉

同じ言葉でも... 供養という言葉があります。 先祖供養とかだと、 どちらかと言えば、 信心深く、心安らぐ イメージで、悲しみのイメージは 少ないものです。 しかし、 息子に愛情を持てなく、 無関心だったために 息子を自殺に追い込んだ僕には、 供養など…

墓(その3)

立派な墓への考え方 死んだ人にお金をかけ 大きな墓を作るなんて、 愚の骨頂だと思っていました。 息子が自殺するまでは... しかし、立派なお墓を作ることが、 とても重要な 意味があることを悟ったのです。 お墓は亡くなった人の為では ありません。 今、生…

息子の顔と性格

死んだ後に気付く愚かさ 毎日20歳の頃の 息子の写真を見ながら 息子と会話しています。 もちろん一方的に... そして、思うのです。 顔は妻に似ていたんだな... 性格も一見軽いようだが、 根は真面目というか、 真面目過ぎる性格も似てる... そして、誰とで…

物より思い出

子供の心は何で育つ 「物より思い出」 以前、日産セレナのCMで こんなコピーが流れていました。 その時は、そうだな〜と思いながら 僕は息子に何の思い出も 作ってやりませんでした。 厳密に言えば、 一緒にテレビゲームは かなりしていましたが... 息子は、…

長男と次男

兄はつらいもの 同じ子供でも長男と次男は 全く別物かもしれません。 言い方は過激かも知れませんが、 長男は実験台。 その実験で失敗したことは 次男にはしないよう、 また成功したことは 次男にも踏襲する... 特に僕の長男は、 僕のエゴの前に苦しみ、悩み…

911

悲劇の日に思う 今日で2001年に起きた アメリカの同時多発テロから 17年になります。 ビルに飛行機が突っ込み、 多くの方々が亡くなりました。 きっと子供を失われた方も いるでしょう。 真っ当に、家族を愛し、 友人をいたわり、 一生懸命に生きてき…

子供は親で人生が決まる

本人の努力とは別次元 子供の将来は、 生まれもっての資質と、 親の育て方で決まります。 僕は勉学を憎み、世界中の言葉が、 完璧に読み書き出来る 学者の父親を恨み、 その恨みを晴らすために 僕は息子に教育をしてあげなかった。 小さな頃から学問は僕にと…

遺体発見から8ヶ月

9月9日 息子が自殺してから3日目の 1月9日の夜中が、 遺体の発見日でした。 もう8ヶ月も経ちました... 検死の結果、絶命したのは、 1月6日とされたので、 命日は6日ですが、 やはり僕には遺体発見の日は 忘れられるものではありません。 毎月、この…

身近だから残酷になれた

人間嫌い 団体生活が苦手で、 ほんの数時間でも他人と過ごすと 大きな精神的疲労となる僕。 傷つき易く、他人の言動が とても気になる性格です。 こんな性格が息子を死に追いやった 最大の原因なのは間違いありません。 他人ならそこそこ気遣って、 会いたく…

チョコチップメロンパン

息子の嗜好 今まで何回も書いて来た 息子の嗜好、 今日初めて、 チョコチップメロンパンが 好きだったこと知りました。 中学生の後半、 タバコを吸い始めた息子に 全く関心が持てなくなり 会話もしなくなり それどころか、 タバコの臭いを発する嫌な奴としか…

8回目の 月命日

早いのか遅いのか 今日は息子が自殺して ちょうど8ヶ月になります。 あっという間のような気もし、 また、随分時が経ったような 感じもします。 息子の死に顔を今でも 忘れられません。 ただ、安らかな顔だったのが、 僕にとっては有り難いことでした。 僕…

あの世

信じる、信じない? 息子が自殺して あの世はあるのかとか、 魂ってどんなものなのか? そんなことを毎日思います。 息子は僕を恨んで死にました... なので、肉体は無くなっても 恨み続けていると思う反面、 もはやそんな現世の ドロドロとした事とは 無縁の…

無限ループ

何故? どうして息子をないがしろにし そして、死に追いやったのだろう。 それを考えてももう遅いのですが、 やはり毎日考えます。 僕が残酷で冷酷だったというしか ありませんが、 これを考えて答えを求めても いつも同じところをぐるぐる回ってしまい 何も…

自己否定が虐待につながる

自分を愛せなかった僕 僕は、小さなころから 自己肯定感がありませんでした。 何をやっても出来ないし、 自信もなく、引っ込み思案で、 「自分なんか」という言葉が いつも頭に浮かんで来ました。 自分なんか意味が無いとか そんなことも思うようになり それ…

やっと気付いた

子供の喜ぶモノ、コト 息子が自殺して、 世の中の見え方が変わりました。 一番変わったことは、 世間には子供が喜び、 子供の心の成長に結びつく 「モノ、コト」が溢れているのに 気付いたことです。 僕は、息子を 遊園地に連れて行った思い出は、 一回だけ…

結果には原因がある

だれかの言葉 昔、ある人が言っていました。 「どんな結果にも必ず原因がある」と。 その時は「ふ〜ん」なんて 聞き流していましたが、 今となっては重い言葉です。 息子が自殺したという結果には、 僕が息子を絶望させたという原因が 間違い無くあるからで…