亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

今この時をひたすら生きる

次男のことだけ一心に思う 僕は長男が自殺してからずっと 後悔と懺悔と自己嫌悪の繰り返しでした。 もちろん根本的には、 今も全く変わりはありません。 ただ、 長男が命を捨てて教えてくれた 次男の苦悩を一掃し、 次男の幸せのために 生きていくと決めた今…

子供はお客様

顧客サービスと同じ 僕が息子を自殺に追い込んだ 最大の原因は、幼いころから 子供の気持ちを考えず、 自分のお考えを押し付けたことです。 今、息子を亡くして思うのは、 子供はお客様と同じだということ。 顧客ニーズを的確に掴み その気持に応えて、 顧客…

妻の優しい気持ちに感謝

位牌の前に置かれたものは 昨晩、僕が会社から帰宅し 息子の位牌に話しかけたとき ふっと見ると、 小奇麗に区画された箱に どんぐりやクヌギの実が入っていて、 その真中には 「秋だよ!チョコじゃないよ~!!」 そう書いてありました... 妻に聞いてみると …

息子の引き合わせ(続編)

奈良から大分へ 息子が自殺で、 僕はまともに親として 生きていなかった事に やっと気付きました。 子供の心を無視して、 自分勝手なふるまいばかりだった事が 初めて身体で理解出来たのです。 なので、息子が自殺した直後、 これからは、未来を担う子供に対…

かけがえの無い時間

何気ない日々 子供と過ごす何気ない一日。 何をするわけでもなく ただ一緒にいて、話したり 食べたり、べたべたしたり、 眠ったり... この積み重ねが子供の心には とても大切なことなのです。 僕は息子が自殺して ようやくその事を 認めるようになりました。…

身を削ってでも...

子供を守るのが親 僕は息子を守りませんでした。 いいえ、 守らないのではなく、 恨み、憎しみ、無視したのです。 そうなった原因は何回も 書いて来ました。 今思うのは、 親は身を削ってでも子供を 守り通すことしか 子を育てる方法は無いということ。 お金…

子供の成長に大切なのもの

感動を与える 僕が息子に一切やっていなかったのは、 幼い頃から感動を体験させること。 子供にとって大切なのは、 感動体験をどれだけ多く 積み重ねて大人になるかなのです。 何種類もの感動をし、 その中のいくつかに興味を持つ。 そして、その一つが生涯 …

劣等感を持たせない教育

息子を死なせた原因 僕が小さな頃から 親に一番を求められ、 他人との比較ばかりされて その結果、虚像の自分を 見せる生き方になったのは 以前も書きました。 とにかく涌き上がる劣等感と それを補うように湧き出る 自分を良く見せようとする気持ち。 その…

次男との関係が近づく

弟を思い自殺した兄 息子(兄)は、弟を生かすために 死んだと言っても過言ではないでしょう。 実際に、息子が自殺してから10ヶ月ほどで、 僕たち夫婦と次男との関係は 以前では考えられないくらいに 深いものとなりつつあります。 会う事はもちろん、 次…

息子の引き合わせ(後編)

僕の気持ちのままに 奈良の旅で、息子の夢をみた次の日、 不思議な力に導かれ 偶然立ち寄った八咫烏神社。 神社に強い興味を持った僕は 旅から帰って、 宮司さんのブログを読んでみました。 すると、昭和初期、神社には、 「八咫烏」という題名の彫刻の写真…

息子の引き合わせ(前編)

前向きに考えるしか... 最近、不思議な事がありました。 奈良県に旅したときの話です。 旅程を決める際に、 とても興味があるけれど 奈良の中心地からはかなり外れるし 時間の関係で、訪問出来ないと あきらめていた神社がありました。 しかし、色んないきさ…

過去を振り返っても

後悔はするが... この頃思います。 僕がどのような生き方 考え方をするのが、 自殺した息子が喜ぶのか。 毎日、後悔と懺悔をしていても きっと喜ばないでしょう。 やはり息子が一番喜ぶのは、 次男を護り、もり立て、 これ以上無い幸せにする事。 だったら、…

殺人の起きる確率

平和な日本の闇 犯罪が少なく、 殺人事件なども世界にくらべ 格段に低い確率でしか起きない日本。 その日本の殺人事件の多くは、 家族同士で起きるそうです。 僕は息子を自殺に追い込んでしまい、 この意味が良くわかるようになりました。 以前も書いたこと…

アイアイ

思い出す歌 息子が赤ちゃんのころ 妻がよく歌っていたのはアイアイ。 お猿さんの歌でした。 このごろ よくそのころの 優しく息子に歌いかける 妻の歌声を思い出します... 何であんなに可愛かったのに あれほどまで憎んで、 酷い仕打ちをしてしまったのか... …

人になるためには

教育しなければ人にはなれない 僕が自分を苦しめ続けた 「教育」や「学問」に 大きな憎しみを抱き、 親を恨み続けたことにより 息子を教育することもせず、 生活能力も備わることなく 挙げ句の果て、その息子が 寂しさのあまり吸い始めたであろう タバコが許…

七五三のシーズン

子供の成長を祝う親 以前にも書きましたが、 僕は50歳くらいにまるまで、 完全に神仏を否定していましたので、 だからそれにまつわる祭り、 子供の行事などは一切やりませんでした。 今、七五三シーズンに入った日本において 親子で七五三のお参りをするシ…

苦笑いしていた息子

夢の中 10月12日の夜、 息子の夢を見ました。 息子が自殺してから はっきりと息子の顔と認識出来る夢は 記憶にあまりありません。 しかし今回はハッキリ顔を見たのです。 夢の中で僕が帰宅した息子に 「お帰り」 と言ったとき 僕に視線を合わせず横を向…

亡き父の誕生日に思うこと

世代間連鎖の一人 今日は亡くなった父親の誕生日。 僕は父親が死ぬまで、 ずっと父に緊張していました。 そして、僕にとっての父は、 憎悪の対象にしか なっていませんでした。 そんな父は、 僕が一度も会った事が無い 祖父(父の父)を心底憎んでいました。…

思い出のゲーム

クロックタワー 自殺した息子が中学1年のころ 一緒によくやったのはクロックタワー。 二人してシザーマンに 恐怖したものでした。 テレビゲームでは繋がっていたのに 心は繋がらなかった... いや僕が心を繋ぐことを 拒否したんでしょう... 今は後悔しかあり…

息子の食事と花の水

気になること 今日から一泊二日の旅に出ます。 気になるのが、 毎日息子に出す食事と花の水換えです。 食事は腐らないパンにして、 花の水は、早朝換えて、 深夜帰宅して換えることにしました。 やはり食事と花は 僕たちが元気である限り、 欠かさないように…

アダルトチルドレン

都合の良い言葉に依存しない ネット社会になって、 「アダルトチルドレン」という 言葉を知りました。 もう十数年前のことでしょう。 アダルトチルドレンというのは、 子供の頃、親から受けた仕打ちで 自分の価値を見いだせなくなった人の ことを言いますが…

犯罪者に思う事

裁かれるか否かの違い 息子が自殺して、 いわゆる犯罪者と言われる人たちへの 見方が変わりました。 それは、 何か法律に触れる事をするのが 犯罪ではなく、 法律に触れた後、裁かれ、有罪となって はじめて犯罪という称号が与えられることを 大いに認識した…

息子の自殺を知った日から9ヶ月

孤独な死 息子の死を知った日から 今日でちょうど9ヶ月。 自分で生きていく力も持てず、 僕に愛されず、それどころか 憎まれ、冷たい仕打ちをされ、 生きる望みを失った息子は、 一人孤独に死んでいたのです。 遺体は親友二人が発見してくれ 冬場で、まだ死…

先生の言葉

予言通り 息子が小学校6年生のころ 妻が担任の先生からされた話を 聞きました。 「息子さん、このままでは問題が起きます」 当時の僕は、学校の先生という職業が 大嫌いで信用出来なかったので、 あまり気にもしないでいました。 でも、 今も覚えているのは…

普通の親子

願望 生まれ変わるなんてことは、 あるのか無いのかはわかりません。 ただ、僕は死んだら「無」になりたい。 普通の親子関係も築けず、 息子を死に追いやった僕ですから もうこの世の中に戻りたくはないのです。 犯罪者や社会に不適合な人も 同じことを考え…

9回目の月命日

今、思う事 今日は息子が自殺して、 9回目の月命日です。 早いと感じる気持ちが半分、 遅い、僕が死ぬまでの期間が長過ぎる そう感じる気持ちが半分です。 正直、今、僕が思わぬ事故で死ねば、 家族への金銭的保証もあるだろうし、 僕も後悔と懺悔の毎日か…

楽になるには...

死にたいのではない 死にたいと思う人の多くは、 「楽になりたい」のであって、 本当に死にたいのではないでしょう。 僕の息子もきっと もっともっと生きていたかったはずです。 ただ、経済的な苦しさと 僕の冷たさと残酷さから 「解放されたい、楽になりた…

真夜中の飛行機

気がつけば空を見上げる 息子が自殺して、 僕はよく空を見上げるようになりました。 立ち止まっていたり 歩いていたり、 それは時を選びません。 空を見上げて、息子の顔を思い出します。 別に見えるわけでもないのに 思い浮かべてしまいます。 そしていつも…

憎しみの果て

惨い心 息子が高校に行かないと 言ったとき、 「中卒で人に使われる人生は まともには行かないよ」 「人を使うしかない」 そう僕は言いました。 でも息子は 「お父さんと俺は考えが違う」 と言われ、 それなら勝手にしろと そのままにしました。 その後の息…

えこひいき

映画好きだったのに 自殺した息子(長男)は、 映画が好きでした。 しかし、僕は息子と一緒に 映画を観に行ったことは 一度もありません。 しかし、次男とは、何度も 二人で映画を観ています。 それだけで、僕の長男と次男への 愛情は大きく違っていたのです…