亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

息子の引き合わせ(続編)

奈良から大分へ

息子が自殺で、

僕はまともに親として

生きていなかった事に

やっと気付きました。

子供の心を無視して、

自分勝手なふるまいばかりだった事が

初めて身体で理解出来たのです。

なので、息子が自殺した直後、

これからは、未来を担う子供に対し

なんらかの関わりを持っていこう。

そして、

その子の一人でも多くが

素晴らしい大人になってくれたらと

おぼろげながらに思い、

その思いは息子が自殺して

10ヶ月が経とうとする今、

より強くなっています。

決して「罪滅ぼし」とか

「息子の供養」とか

そのような高尚な、あるいは、

自分勝手な事は思ってはいません。

ただ、僕の人生はそんな人生なんだと

流れのままに生きる事なのです。

そんな僕の心がいっそう具体化されたのが、

前編後編で書いた

奈良の旅で息子が引き合わせてくれた

(勝手にそう解釈している)

児童教育者の久留島武彦なのです。

そして、僕は大分県にある

久留島武彦記念館を昨日訪問しました...

その中ではいくつも

心に響く言葉や展示がありましたが、

僕に一番響いた言葉は

「チャンスはハゲおやじ」。

もちろん

「チャンスは前髪をつかめ」

と同じ意味なのですが、

これを子供に分かり易く

ユーモア溢れる意訳をして

子供に伝えている事に感動しました。

間違い無く子供の心に響く名言です。

これはスティーブジョブスの言葉、

「難解な説明書は不要、

小学校1年生が理解出来る事が大切」

という精神と同じです。

まだ、全く何の形にもなっていませんが、

いつかは点と点が繋がることを信じて

ただ今を生きていきます。

それが息子が命を削って

僕に教えてくれた事に対する回答であり

これからの生き方なのですから...