亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

夏の終わり

何度も何度も 森山直太朗さんの歌、「夏の終わり」。 今これを聞くと、どうしても 息子のことを思い出します... 「夏の終わりには ただ貴方に会いたくなるの いつかと同じ風吹き抜けるから」 もちろん森山直太朗さんは、 僕とは違う思いで、 この歌詞を書い…

墓(その2)

やはりお墓... タバコが大嫌いな僕の父と タバコが大好きな僕の息子が 同じ納骨堂に入っていることは、 つい先日も書きました。 僕は、息子の友人たちがお参りに行き、 タバコを置いてくるのを 正直ドキドキしています。 それはもちろんタバコを吸わない 父…

妻が見た息子の夢

初めて現れた 今朝妻が話してくれました。 息子が自殺して、初めて 息子の夢を見たと... 夢に現れた息子は、 妻が息子と最後に会った時と同じように 悲しさと怒りが混じった顔だったと... 今日は一日、妻の夢が頭から離れません... いや何日も、 いや、一生…

祖父と二人 息子が入っているお墓は、 納骨堂です。 ここは僕の両親が買ったもので、 今は、13年ほど前に亡くなった父と 僕の息子の二人が入っています。 母の厚意により 今は同じ墓に入れてもらっています。 ただ、いつも思うのは、 この二人が一緒にいて…

何の為に産まれたのか

つらいだけの人生 僕の愛情が無かった故に 息子はつらい人生を送ったのです。 32歳で自殺して 人生を終ってしまった息子。 息子が中学を卒業してからは、 心から愛情が湧くことは、 僕にはありませんでした。 それが、「親としておかしい」 と言われても、…

切なさ

思い出す曲 篠原涼子が歌っていた 「愛しさと切なさと心強さと」。 今、切ない気持ちになるとき、 小学生の低学年だった息子が、 良く歌っていたのを思い出します。 「切なさ」という単語が、 ここまで染み入ってくるとは... 一緒にカラオケ行ったりしたのに…

お菓子

息子の嗜好 自殺した息子は 食べ物の好き嫌いが激しく、 食べられるものは。 ほんの一握りでした。 そんなになってしまったのは、 僕が、息子が小さなころから 好き嫌いが多くても、 「だったら食うな」 としか思わなかったからです。 以前も書きましたが、 …

学問を心底憎んだ僕

三つ子の魂百までも 人によるでしょうが、 親の影響は大きいものです。 僕は、小さなころから 勉強、勉強、クラスで1番、 そんなことばかり言われ続け、 壊れてしまいました。 その結果、 勉強や学問や先生という単語に 過剰反応してしまい、 社会人になっ…

子供なんか産むな

無念だった息子 毎日欠かさず思うのは 息子の遺書に書いてあった言葉。 「そんなに子供に無関心なら 子供なんか産むな」 これは毎日ではなく、 何か事あるごとに 一日に何回も 頭をよぎる言葉です。 間違い無く息子の言うとおりです。 何も言えません... た…

復讐心

何も生まない、人を殺す心 父親への復讐心しかなかった僕は、 結局息子を自殺に追い込む親になりました。 何回も書いていますが、 誰かを恨み、復讐することは、 結局は自分の大切な人を失うのです。 復讐心というもの、 誰にでも芽生えるものかも知れません…

自殺をする前に

最後の手段 僕の息子が自殺したのは、 間違い無く僕が息子のSOSに 無関心だったからです。 そんな取り返しのつかない失敗から 僕は自殺を考えている、 切羽詰まった方にお話したい事があります。 自殺をする前に、 思い切り周囲の人に 自殺まで追い込まれた…

一週間前と二年前

どっちが大切 以前にも書きましたが、 息子の遺体を発見したのは、 息子の親友二人でした。 この二人は息子の死の一週間前に 息子と会っています... それにくらべて、 僕が息子に会ったのは 二年くらい前のこと... 親の僕なんかよりも ずっとずっと、 比較に…

今はもういない二人

思い出の歌 自殺した息子が小さな頃、 マイケルジャクソンの Badという曲が流行っていました。 そのさびの部分、 アイムバッドと繰り返す部分を 息子は、 アペー、アペーと歌っていました。 確かに僕もそのように聞こえていました。 そんな歌っていた マイケ…

干支

子供に無関心な証拠 次男の干支を覚えていない事に、 今日、気がつきました。 自殺した長男の干支は、 覚えていましたが・・ 子供の干支を知らないなんて、 やはり、子供に無関心な証拠です。 こんな事の積み重ねが、 結局、長男を死に 追いやったのでしょう…

カレーパン

息子の嗜好 今までも何回か書きましたが、 元々あまり好きなものがなく カップラーメンとハンバーガーしか 食べなかった息子ですが、 僕は息子の嗜好を知りませんでした。 いや、知ろうともしなかったのです。 タバコを吸うというその一点だけで、 とにかく…

弟を護る兄

尻を叩かれる僕 昨日、次男に炭酸水の ウィルキンソンを 送りました。 先日、長男の初盆で集まったとき 次男がウィルキンソンに はまっている事を知ったからです。 長男が自殺していなければ、 そんな事を一生知らなかったかも しれません。 そして、僕は妻…

息子と僕の関係

今思う言葉 「死せる孔明、生ける仲達を走らす」 これは三国志での話の中での言葉で、 魏の軍師、司馬懿仲達が、 敵軍である蜀の丞相、諸葛孔明が 死んだのにも関わらず 生きていると思い込み、 その威光を恐れて撤退したことで 使われる言葉ですが、 現代に…

家族とは

薄いつながり 僕は子供のころから 人と一緒にいると疲れました。 それは家族でも同じ。 何故そうなったかは、 生まれつきの性格と 育った環境にあるでしょう。 10年以上前に亡くなった僕の 父親は大学教授で、社会的地位は 立派な人で世間からは、 尊敬さ…

今日は初盆の法要

本当のお盆の意味を知る 生まれて60年近く、 60回近くのお盆を過ごして来た僕。 なのに、お盆の本当の意味が、 ダイレクトに伝わるお盆は初めてです。 父が他界した年のお盆でさえ、 お盆と言えば、お盆休みや帰省ラッシュしか 思いつかなかったのに... …

お盆の準備

気になる 昨年まではお盆の準備品を 見ても全く気にもとめなかった僕が、 今年はスーパーの売り場を通るたびに 気になります... 当たり前ですよね。 息子が自殺してから初めての お盆がくるのですから... こんなお盆の準備品を気にするくらい 頻繁に息子のこ…

花瓶の花

息子が教えてくれた 息子の位牌には花瓶に 生花を飾っています。 ただ、暑い日が続くと すぐに枯れてしまうのが困ります。 そんなことを思いながら テレビを見ていると、 水は花瓶の半分位まで、 そして、茎の先端を斜めに切って 常に新しい切り口から 水を…

優しさ

僕に無いもの このごろ思うのは、 息子は僕には無い優しさを 持っていたんだという事。 前からも知ってはいましたが、 僕を恨んで、憎んで 自殺したことは分かっているが、 やはりそれまでの経緯や 短い付き合いの人生の中で、 思い出すのは、 息子の優しさ…

月命日を忘れていた

良い事?悪い事? 8月6日は自殺した息子の 7回目の月命日でした。 6回目までは、確実に覚えていて ブログにも書き綴っていたのに 今回は、6日が来る前までは 覚えていたのに当日には すっかり忘れていました。 丁度、旅行中でもあり 僕はその楽しさのあ…

自殺は最大の親不孝なのか?

事情が違えば諺も意味を成さない 息子が自殺した時、 悲しいとか苦しいとか以外、 僕が思ったことは、 世間ではよく言われる 「自殺は最大の親不孝」 という言葉が、 的を射ていないことでした。 確かに親に先立って自殺するのは 親を悲しませるのだから い…

他人にも優しく

息子には冷たかった僕 僕の最大の失敗は、 他人に優しく、 息子には冷たかったことです。 僕は、人といるのがとても疲れるので、 出来れば誰とも会いたくないのに 商売をやっていたこともあり 他人には常に気を遣っていました。 反面、それが家庭では、 息子…

楽しい時は懺悔の時

息子の幸せを望まなかった罰 息子が自殺してから 毎日、暗く悲しく、何も出来ない... というわけではありません。 楽しい時、笑ったり、 楽しい事して、喜んだり、 以前と変わらずにしています。 ただ、以前と変わったことは、 楽しい時、笑ったり、 楽しい…

いつか...

息子が泊まったペンション 息子が中学1年のころ 「かまいたちの夜」という テレビゲームをしていました。 僕も一緒にはまってしまったのですが、 その中に出て来る ペンションのモデルになったのは、 実際に存在するペンションなのです。 その後、数年して…

後悔の繰り返し

頭の中は息子が90% 息子が自殺してから すっと僕の頭の中の90%は いつも息子のこと、 「あの時なんであんな態度とったのか」 「なんであんな冷たい言葉言ったのか」 そんな 後悔の連続です。 過去のことを考えてもムダかも しれませんし、 そんな教え…

初盆の準備

不幸の連鎖 今日、母親(息子からは祖母)と 初盆の話をしてきました。 小さい頃、本当に良く可愛がってくれた 僕の母親は、 いまだに息子が死んだことが 信じられないといっています。 そして、初盆で使う お金を貰ってしまいました。 未だに脛かじりな自分…

虚無感

泉のように湧き出る... 息子が自殺するまで、 僕は息子を避けていました。 タバコを吸う息子とは、 何かと「合わない」と感じ、 会話すらしたくなかったのです。 結局こんな僕の無視、無関心が、 息子を追いつめ、死に追いやったのでした。 生前、そんなにも…