亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

食事

妻の優しさに感謝 今日から3日間、旅に出ます。 その間、仏壇に出す、 息子の食事を妻が考えてくれました。 生物は置けないので、 3日分ともに保存のきくものです・・・。 ペヤングとか、アルコール度の 低いお酒とか、 息子が好んだものばかりです。 今ま…

出産準備の思い出

僕が息子を思った唯一の事 自殺した息子が生まれる前、 僕は頭が柔らかい 赤ちゃん用のドーナツ枕を買いました。 頭の形が潰れずに 育って欲しいからでした。 僕の思い通り、息子の頭の形は、 僕が願ったとおりかっこ良いものに 成長しました・・・・ しかし…

造花を買う

生花を絶やしたくなかったが 二泊三日の旅に出るにあたり 息子の仏壇に飾る生花を いったん撤去することにしました。 この暑さの中、3日も そのままにしていたら、 生花はしおれてしまいます・・・ そこで、一旦生花を撤去して、 何もない状態で旅に出かけ…

次男の誕生祝い

長男は見守っている・・・ 長男の自殺で、 僕は家族というものが、 少しづつわかり始めました。 遅い、遅すぎるのですが、 やはり長男が命を捨てていなければ、 心がネジ曲がった僕の性格からは、 僕には生涯理解 出来なかった事でしょう。 今日、次男の誕生…

虫採りの思い出

セミの声を聞くと・・ 僕は子供の頃、虫が大好きで、 特にセミ採りは 日課にしていたほどでした。 なのに息子と一緒に 虫を採りにいった思い出は皆無です。 自分が好きだったものを 子供にも体験させる・・・ 多くの親はこれでしょう・・・ スポーツ一家なん…

他人より疎遠な親子

言っても無駄 自殺した息子が中学三年になると 殆ど会話がなくなりました・・・ 僕は息子に無関心になり 会話しなかったのです・・・。 息子からしたら 本当は僕に話したいこと 相談したいこと 助けてもらいたいことは、 山ほどあったのに、 息子からしたら…

おめでとうメール

次男の誕生日 今日は次男の誕生日です。 日付が変わった瞬間、 「誕生日おめでとう」の メールをしました。 すぐ後に「あざす!」の返信が。 こんな事、 普通の親子なら当たり前でも 僕には特別なものなのです。 長男が自殺していなければ、 次男との関係も…

親心という「心」

僕には宿っていなかった・・・ 親が子を思う気持ち・・・ 当たり前に保護し、 当たり前に応援し、 当たり前に子供の未来を作り上げる。 そんな当たり前の「親心」、 僕にはありませんでした。 有名なスポーツ選手の成長過程には、 必ず親の献身的な支えがあ…

少しだけ・・・

心の持ち方 以前も書いたことですが、 僕は小さいころから すぐに心が折れてしまうタイプでした。 それは、身近な周囲の人に ただただ迷惑をかけるだけで、 何のプラスにもなっていません・・・ しかし、息子が自殺してから 少し変わって来ました。 何か嫌な…

生まれるという事

人とは・・・ 息子が自殺してから 人とは何なのか、 思いにふける事が増えました・・・ 僕の元に生まれでた 息子は、僕の冷たい仕打ちで、 自殺という形でその生涯を 閉じました・・・ その前に何故僕がこの世に 生まれてしまったのか・・・ 生まれなければ…

写真を見る事は出来ない

遺品 我が家のクローゼットには 息子が小さいときからの写真が たくさんあります・・・ 中学生以降のものは、 ほとんどありませんが・・・・ そんな写真を見る事が出来ません・・・ 苦しすぎますから。 いつか、見られる日が来るのか、 永遠に来ないのか、 …

スポーツを卑下する親

運動神経が悪い劣等感 僕は幼いころから 「スポーツする奴は馬鹿だ」 そう教えられ、 学問こそが人の価値を決めると 育てられて来た結果、 学問もスポーツも出来ない、 文武不両道になってしまいました。 そして、子供にとって 運動神経が悪いとか、 スポー…

記念日を祝うこと

心は正直・・・ 以前から僕は子供の誕生日を 心から祝う気持ちが あまりありませんでした・・・ しかし 息子が自殺してから 次男の誕生日には 物とお金と共有する時間をもって、 お祝いするようになりました。 どうしてそんな気持ちが 湧き出なかったのか・…

贖い

何をしてもダメ 贖い(あがない) 僕の頭にはこびりついて 離れない言葉です。 今更何をしても 自殺した息子の気持ちに 寄り沿うことは 出来ません・・・ だから贖う・・・ しかし、購っても無駄・・・ こんな気持が毎日堂々巡りです・・・

子はかすがい

僕には当てはまらなかった 子はかすがい・・・ 子供への愛情は 例え仲の悪い夫婦でも 材木と材木を繋ぐ大きな釘である 「かすがい」として、 夫婦を繋ぎ止めるものである・・・ そんな意味の諺です。 しかし、そんな諺も 僕には当てはまりませんでした。 子…

二度目のお盆・・・

霊を迎えること 僕の住んでいる地域の お盆は8月です。 僕ら家族にとって、 息子が自殺して二度目のお盆です。 あと一月もしたらその日が来ます。 お盆は霊(仏)が帰って来る期間と されていますが、 正直、息子が僕の元に 帰りたいと思うはずは ないと考…

エゴ丸出し・・・

自分の事だけ・・・ 自殺した息子が赤ん坊のころ 友人夫婦と ボウリング場に行きました。 すると、息子は、 大きな音に泣き出し、 泣き止まず、 結局ボウリングはやめました・・・ しかし、 これを今考えれば、 息子を優先していなかった 僕の心を浮き彫りに…

あんこは食べなかった・・・

妻は良く知っている 息子の仏壇に備えるパンを 買ってきました。 妻から教えてもらったのは、 息子は、あんこ系は 好きじゃないという事。 息子は食べ物の好き嫌いが激しく それにいつもイライラしていた僕は、 あんこ系が嫌いとか、 細かいことなど まった…

やはり愛は・・・

永遠に答えは出ない 真の愛情がどこから湧き出るのか、 僕にはいまだに分かりません。 考えても考えても、 「愛情」というものが わからないのです・・・ 息子に対して愛情が湧かなかったのは、 もちろん僕の冷酷な性格故のこと・・・ しかし、子供に愛情を…

思えば・・・

自分勝手過ぎた自分 息子とのやり取りで、 息子の意見などあまり 聞いたことがなかったことを 思い起こします。 全部が僕の勝手な思いを 息子に押し付けていました・・・ 専制君主と奴隷みたいな 関係だったかも知れません・・・ 息子が自殺していなければ、…

チョコあ~んぱん

お参りに行くと・・・ 息子の眠る納骨堂に行くと 何度も見かけたのが、 「チョコあ~んぱん」。 友人が持って 来てくれているのですが、 僕は息子の好物を 殆ど知らなかったので、 チョコあ~んぱんがそんなに 好きだったなんて、 息子が自殺していなければ…

親子間の殺人事件を知る度・・

僕には理解できる 父が息子を殺す、 息子が父を殺す。 家族間の殺人事件は、 後を絶ちません・・・ 人というものが この世に存在する限り これからも未来永劫続くでしょう。 そんな事件を見て、 何故そんな事になるのか 僕には理解出来ます。 それは、僕が、…

遺体発見から1年半

9日という日 月命日とともに、 いや、それ以上に重い日が、 遺体発見の日です・・・ 息子は自殺してから3日目に 親友二人が発見してくれました。 ですから、 僕にとっては、 その親友二人に改めて 感謝する日、そして 懺悔する日でもあるのです。 あれから…

絶対にやってはいけない事

子育て 親が子供を持ったら 絶対にやってはいけない事は、 兄弟や、友人たちと 比べることです。 僕が息子を死に追いやった 原因の一つは、 僕が幼い頃から親に他人と比較され 卑下され、自分を「取り繕う」 子供時代を送り 本当の自分が空想の中の 自分にな…

七夕

全く思い出が無い 今日、七月七日は七夕。 自殺した長男とはもちろん 次男とも七夕の思い出は 全くありません。 子供の楽しみというものを 理解出来なかった結果です・・・ そして、人生や季節の節目の 祭りの意味も。 しかし、 今ならわかります・・・ 息子…

自殺から一年半(月命日)

早い・・・ 今日で、息子がこの世を去って、 一年半になります・・・ 早い・・・ 一年半は早すぎます・・・ 息子(長男)の自殺をきかっけに 次男とは、毎月会い、食事をし 少しばかりの援助をし、 それまでの親子関係とは 全く違う生活が始まりました・・・…

ダーツ

理解しようとしなかった 息子はダーツが好きでした。 しかし、 僕はダーツには一切興味がなく いえ、 息子がやってる事に ほぼ関心がなく、 自殺した遺品を見て、 「あ~そうだったな・・」 くらいにしか思わなかったのです。 自分の子供にここまで 関心がな…

息子の癖 自殺した息子が幼い時、 いつも枕を持ち歩き、 口に入れるのが癖でした・・・ 食べながらでも枕を吸うので、 代替として、小さなタオルを 渡したら、今度は、 それを吸うようになりました・・・ そんな昔のことを 時々、思い出します・・・ 今考え…

壊れた心は戻らないのか・・・

母の気遣いに・・・ 昨日、 息子が眠る納骨堂の お盆の予定表を郵送したと 母から電話がありました。 父ほどではないが、 幼いころから母にも ずっと恨みを持っていた僕。 いつも気遣ってくれるのに どうしても感謝の気持ちが 心の底から湧いて来ません・・…

久しぶりに見たサイト

孤独感を打破・・・ 昨晩、久しぶりに 身近な人を自死で失った方々の 投稿サイトを開きました・・・ 息子が自殺して、数ヶ月は、 時々読んでいましたが、 いつしか、あまりサイトを 開かなくなっていました・・・ そんなサイトに行くのは、 やはり、同じ境遇…