亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

親子間の殺人事件を知る度・・

 僕には理解できる

父が息子を殺す、

息子が父を殺す。

家族間の殺人事件は、

後を絶ちません・・・

人というものが

この世に存在する限り

これからも未来永劫続くでしょう。

そんな事件を見て、

何故そんな事になるのか

僕には理解出来ます。

それは、僕が、

そんな事件になってしまう

「人間の悲しい性」を

身をもって知っているからです。

いつもそばにいる親子だからこそ

お互いに逃げ場も無く、

憎しみや恨みが鬱積して、

爆発するのでしょう・・・

僕は息子を自殺に追いやったことを

懺悔し大いに後悔はしますが、

果たして、

息子を自殺に追い込まない

人生を僕が送っていくには、

どうすれば良かったかのかは、

いまだに答えが見つかりません。

父親を恨まなければ良かった・・・

父親に復讐しようと

思わなければ良かった・・・

自分を大切に思えれば良かった・・・

兄弟と仲良く出来れば良かった・・・

しかし、僕にはそれは全部無理だった・・・

自分の力では抗えない

巨大な運命がのしかかっていたとしか

言いようがないのです・・・

自身の正当化ではなく、

もし今、息子が生きていても

過去と全く同じことを

してしまうだろうという気持ちから

そう思うのです・・・

人は、ただ運命で

人生が決まるのかも知れません・・・