亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

褒めると子供も大人も嬉しい

当たり前過ぎる話し どんな些細なことでも 子供を褒めると 心から喜んでくれます。 僕が、親の手伝いをしている 子供を見て、親の前で 「すごいね〜!」 「えらいな〜!」と褒めると、 必ず親子が揃って笑顔になります。 まずもって、嫌な顔をする親子はいま…

妻はどこから来たのか

とてつも無い大きな存在 息子が自殺して半年近く、 妻は毎日、良く喋り、良く笑い、 よく歌っています。 息子の位牌に 毎日手作りの食事を出しているのは、 半年間全く変わりません... 僕はこのごろ不思議に思います。 命を懸けてまで生んだ息子が 自殺した…

思い出が溢れる瞬間

幼いころを思い出す 自殺した息子が小さな頃、 おぼっちゃまくんという 漫画が流行っていました。 ちょうどそのころ言葉を たくさん覚え始めた息子に 八百屋の店員さんから、 「おぼっちゃん」と 声をかけられ、 「ぼく、おぼっちゃまじゃないもん!」 と何…

心の穴

肉親よりも友人 息子が自殺して、半年近くになり 思う事があります。 それは遺体発見者でもある 息子の男女二人の親友のこと。 納骨の日、女性の親友が言っていた言葉、 「私の心の三分の一くらい穴が開いています」 それほどまでに、 親しく息子を信頼して…

バルンガ

息子を死なせた最初のきっかけ 息子を死に至らしめた僕なので、 僕の責任を回避する気持ちは 毛頭ありません。 ただ、今後、「恨み」の連鎖が 続かないようにするには、 失敗の本質を探っていき、 明らかにして、 今後に生かすしかありません。 何回も、何回…

息子をバカにしていた僕

パソコンと米 息子(長男)が18歳くらいのころ 次男と二人に各部屋に パソコンを置いた時の話し。 何らかの原因で、 次男のパソコンが作動しなくなり、 とりあえず、長男のパソコンと 交換した。 どうせ、長男の部屋に パソコンを置いていても 使わないし…

電話番号

愛情の希薄さ 僕は二年半前に電話を変え、 電話番号も変わりました。 そのとき、息子の電話番号は 登録しませんでした。 「どうせかける事はない」 「どうせかかってこない」 こんな心理があったのは間違いありません。 それから二年ちょっと、 息子は自殺し…

自分を大切に思えないと...

幼年期に形成された心理 僕が息子を死に追いやってしまった理由は いくつもあります。 何度も書いていますが、 最大のものは、 「父親への恨み」 「父親への復讐心」 です。 何をやっても褒められない、 他人との比較の毎日... 自己評価は下がる一方でした..…

人の運命

善い行い、悪い行い 人ってなんだろうと ずっと考えています。 息子が自殺するはるか昔から... 僕のように自分の子供を 死に追いやった人間が元気に生きていて、 僕からの精神的な虐待に苦しみながらも 素晴らしい親友を持っていた息子が たった32年でこの…

後悔

何を後悔するのか 息子が自殺して、 後悔の日々です。 しかし、何を後悔するのか? 息子を救わなかった後悔、 息子を愛せなかった後悔、 息子を僕が嫌いな息子にしてしまった後悔、 後悔、後悔... しかし突き詰めるといつも 僕が生まれたことへの後悔が来ま…

息子が好きだったサッカー

ワールドカップ 昨日からワールドカップで 日本代表の試合がはじまりました。 テレビ観戦していた僕は、 小さなころから サッカーが大好きだった 息子の事を思い出し、 日本が得点するたびに、 あ〜息子が生きていたら 喜んだのにな... そんなことばかりが …

子供を愛せないという苦悩

心から湧き出るもの 息子が自殺するまで、 長い間、僕は息子を嫌っていました。 まずは中学からタバコを吸っていた事。 この一つだけで、近くに寄ることも 嫌になっていたのです。 たった一つの事実だけで、 会いたくもないし、 関わりたくもない気持ちにな…

誕生日

何年ぶりなのか? 昨日は僕の誕生日でした。 妻と、次男の三人で、 長男の納骨堂にお参りし、 その後、食事をしました。 親子で誕生日を一緒に祝うなんて、 いったい何年ぶり、いや、 恐らく、15年ぶりにも なるでしょう。 それほどまでに、親子の絆は、 …

赤ちゃん言葉

思い出す... 毎日息子のことを考えると、 時々、息子が幼い時に 使っていた言葉を思い出します... 「うるさい!」は「はしゃい!」 「おいしい」は「あまい!」 「ごめんね」は「めんね」 「すき」は「ぬち」 あ〜そんな可愛かった息子を 愛せなくなるなんて…

生きるための息(いき)

無意識にとった行動 自殺した息子が赤ちゃんのころ 神奈川県三浦半島の城ヶ島に渡る 橋の上での出来事を 今も鮮明に覚えています。 車の窓を開けて、城ヶ島大橋を渡る時、 強い風に当たった息子は、 息が止まりそうになりました。 小さな鼻や口では、 その風…

生きる術(すべ)

戦闘能力をつける為に 学校で勉強するのは、 生きて行く術を身につけること。 何も偉い人になるためとか、 そんな高次元のことではなく、 生きる為には自分の武器を増やし、 また人生の選択肢を増やすことです。 そのことを僕は息子にしてやらなかった... だ…

親を恨んで死にたい人へ

僕なら止められるかも カウンセラーとか、相談員とか もちろん偉い方々は多々いるでしょう。 しかし、「自殺」に関して言えば、 子供か親を自殺で亡くした人にしか 語れないものはあります。 だからこそ、 子供に無関心で、子供を避け、 最後は会いもせず、…

希望が消えた息子

親の愛情が無いことを悟る 息子が自殺した最終的な 原因は、間違い無く 僕の愛情が無いことを 悟ったからでしょう... これ以上生きていて、 心が和む日が来るとは思えなかった... 人は物やお金では何とか精神を 建て直すことが出来るでしょうが、 愛情を感じ…

電話代

苦しんでいても知らんぷり 息子が自殺する半年ほど前、 電話代が払えないから 電話がストップされると 息子が言っていると 妻から聞きました。 でも僕は、何もアクションをおこさず あ〜そうなんだ... 位にしか考えていなかったのです。 電話がストップする…

新幹線での殺人

育児放棄された結果 先日、新幹線での殺人がありました。 正義感が強く、他人を守る為に 亡くなった方には心から ご冥福をお祈りいたします。 また、傷ついた方へは、慰めの 言葉もありません... 心と体の傷が少しでも早く癒えるよう 元の生活が戻るよう祈る…

結婚記念日

もしも 6月10日は僕たち夫婦が 結婚式をした日です。 しかし、今の僕は素直に喜べません。 もしも、僕たちが結婚していなければ 息子は生まれてこなかったし 自殺して人生を終らせるような 苦しく、悲しいことは起きなかったのです。 そんなことばかり考…

遺体発見から5ヶ月

一生忘れられない日 息子の自殺を知ったのは、 1月9日(火)午前2時くらいのこと。 その日から5ヶ月経ちました... 捜査一課の刑事さんから 叩き起こされた時を 一生忘れることは無いでしょう。 ただ、息子の自殺を知らされたとき 「まさか!」 とは思い…

本当の気持ち

子供虐待のニュース 以前も同じような記事を 書きましたが、 最近も親が子供を 虐待死させたニュースを見ました。 キャスターや評論家はいつものように 子供を殺すなんて残虐な親であり、 人間じゃ無いとまで罵っています。 もちろんその評論も当たってはい…

写真を飾る事の効能

共有する大切さ ドラマで見る欧米の家には、 家族の写真がたくさん飾ってあります。 家族全員だったり子供一人だったり バラエティに富んだ写真が額に入れられて プチ展覧会のように並んでいます。 僕は、そんな事が嫌いでした。 小さいころはそれなりに 息…

五回目の月命日

懺悔の日々 本日、6月6日は息子が自殺して 5回目の月命日です。 もう5ヶ月、まだ5ヶ月... 正直今年59歳の僕がこの先 80歳まで生きたとして あと21年もあるのです。 そんな長い期間を息子を救わなかった 罪悪感と、自分の冷酷さを思いながら 生き…

写真アルバム

父の愛情 僕がずっと恨み続けていた父は、 僕が生まれたときからの写真を 何冊もの大きなアルバムにしていました。 小学校高学年のころには 10冊にはなっていたでしょう。 僕は小学校時代に そのアルバムを見るのが とても楽しみで、 新たな写真が加わるの…

子供の自慢話

他人の事を心から喜ぶ大切さ 僕は、自分の子供の話しを 他人にすることが嫌いで 他人から聞かれても 子供のことはひと言くらいしか 言いませんでした。 それは他人から 自分の子供の話しを聞かされるのが うんざりで、大嫌いだったからです。 子供の自慢話な…

妻の手料理

毎日が後悔 妻が息子のために 毎日料理しているのは 以前も書きました。 本当に妻には頭が下がる思いです。 ただ、毎日その妻の姿を見て思うのは 何で息子が生きているとき、 毎日料理を食べさせてやる環境を 僕が作らなかったのかという後悔です。 僕が息子…

未来の自分へ...

息子をないがしろにした僕 息子が18歳のころ、 小学6年のとき書いた 「未来の自分へ」という はがきが届きました。 小学校が6年間保管して 発送してくれたのです。 そのころの息子は、 妻の実家に居候していて あまり会う機会も無かったので、 はがきは…

ガラスの心

分かっていたのに... 自殺した息子は とにかく傷つきやすい子でした。 ちょっとした言葉にも反応して、 すぐに心が壊れてしまうような... 息子が死んでから 友人達と話しをしたとき、 息子はとにかく優しい人だったと 言ってくれました。 自分のことより人の…