亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

思い出が溢れる瞬間

幼いころを思い出す

自殺した息子が小さな頃、

おぼっちゃまくんという

漫画が流行っていました。

ちょうどそのころ言葉を

たくさん覚え始めた息子に

八百屋の店員さんから、

「おぼっちゃん」と

声をかけられ、

「ぼく、おぼっちゃまじゃないもん!」

と何度も繰り返したのを思い出します。

「おぼっちゃん」と

おぼっちゃまくん」と

勘違いして、

あんな主人公と僕は違うんだという

主張をしたかったのでしょう。

そんな些細なことを覚えているのに

息子に愛情が無くなってしまうなんて...

本当にあのころの気持ちのまま

いられたらどんなに幸せだったのか...

息子にとっての話しですが...

いや、ぼくにとってもなのか...