電話番号
愛情の希薄さ
僕は二年半前に電話を変え、
電話番号も変わりました。
そのとき、息子の電話番号は
登録しませんでした。
「どうせかける事はない」
「どうせかかってこない」
こんな心理があったのは間違いありません。
それから二年ちょっと、
息子は自殺してしまいました。
もはやこの行為自体が、
息子を自殺に追い込む
一つの原因だったかもしれません。
そして、息子の電話番号を登録したのは、
自殺の4ヶ月前、息子が交通事故に
あった時にやりとりした時でした。
しかし、このやりとりで、
僕の言い方が気に入らなかった息子は、
途中で電話を切ってしまいました。
これが僕と息子の最後の会話でした...
後悔しても後悔しきれませんし、
懺悔してもどうにもなりません。
親子の関係をこんなにまで
冷たいものにしてしまった僕は、
一生、この時の息子の
最後の言葉を耳にしながら
生きていくのです...