亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

写真を飾る事の効能

共有する大切さ

ドラマで見る欧米の家には、

家族の写真がたくさん飾ってあります。

家族全員だったり子供一人だったり

バラエティに富んだ写真が額に入れられて

プチ展覧会のように並んでいます。

僕は、そんな事が嫌いでした。

小さいころはそれなりに

息子の写真も撮っていましたが、

中学生以降は写真どころか

喋ることもあまりなくなり

この17年ほど、

タバコを吸う息子とは、

出来れば顔を合わせたくないと

思うほどになってしまっていたのです。

写真を飾るというのは、

本人がいなくても

お互い本人を思い出し、

愛おしいと思う

機会が増えることです。

そんな素晴らしい効能があること

僕は息子が自殺してはじめて気づきました。

家族の写真は

至る所に見えるように

飾るのが間違い無く

家族の絆は深まります。

ただ、息子が生きていたら

こんなことは今でも

考えなかったでしょう...