亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

虫採りの思い出

セミの声を聞くと・・

僕は子供の頃、虫が大好きで、

特にセミ採りは

日課にしていたほどでした。

なのに息子と一緒に

虫を採りにいった思い出は皆無です。

自分が好きだったものを

子供にも体験させる・・・

多くの親はこれでしょう・・・

スポーツ一家なんて、

その最たるものですし。

しかし、僕は息子に

僕の好きなことや趣味など

全く継承しませんでした・・・

その根底にあるのは、

僕自身への自己否定だったのです。

自分はつまらない価値のない人間、

だから僕がやってきたこと

今、やっていることなんて

何も価値がないんだ・・・

だから継承なんかしたくない・・・

そんな思いが根底にあったはずです。

やはり自己否定、

自分への価値観の無さは、

子供に酷いことをしてしまう

元凶なのです・・・。