亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

親心という「心」

 僕には宿っていなかった・・・

親が子を思う気持ち・・・

当たり前に保護し、

当たり前に応援し、

当たり前に子供の未来を作り上げる。

そんな当たり前の「親心」、

僕にはありませんでした。

有名なスポーツ選手の成長過程には、

必ず親の献身的な支えがあります・・・

そんなテレビ番組を見ると、

自殺した息子に対して

何もしなかった、

いや、そんな気持ちに

全くなれなかった

自分を殺してやりたくなります。

親心の醸造というのは、

親になってからいきなり

出来るものではありません・・・

親心というものは、

その人が親になるはるか前、

生まれて数年後の幼い頃から

家族の関係性において

少しづつ醸造される

ものなのです・・・

僕は、父との関係も含め

そんな醸造などきっと

無かったのでしょう・・・

自分だけ攻めるのは、

止めようと思うのに、

いつも自分を殺したくなります・・・