亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

素質と環境

子供の成長

僕が息子を自殺に追い込んでから

ずっと人間は何が大切かを

考え続けてきました。

正直、生まれつきの頭の良し悪しは、

確実にあると思います。

綺麗事ではなく、

それは知能指数が、

450人いる同学年でトップだった

僕の弟を見れば、間違いないと

確信できます・・・

覚えや理解力は

全く僕と違い、

塾には一切通わずに

学生生活を謳歌して、

東京の有名大学に

現役で合格し、

卒業出来たのですから。

そして、親から馬鹿だと

言われ続けた僕はそんな弟を

妬み、ひがみ、殺してやりたいと

ずっと思って来たのです。

今でも弟と会うことなんか

ほとんどありません・・・

しかし、

頭が良くなくても

素質は無かったとしても

親の育て方次第では、

幸せになる子供も

数多くいます。

いえ、無数にいるでしょう・・・

そんな親になるには、

まずは、僕のように

幼い頃の心の傷を

引きずっていない事が

最低条件になります。

「生みの親よりも

育ての親」という先人の言葉通り、

「親」とは「育ての親」として

いかに子供にとって

素晴らしい存在になれるか

どうかなのですから。

生まれは全く関係ないのです。

でも育ちはその人の

一生を決めます。

息子は僕という父親を持ち、

人としてまともな人生を

送ることが出来ませんでした。

いつも書くように、

また今日も懺悔と後悔の一日が

始まっています・・・