亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

他人にも優しく

息子には冷たかった僕

僕の最大の失敗は、

他人に優しく、

息子には冷たかったことです。

僕は、人といるのがとても疲れるので、

出来れば誰とも会いたくないのに

商売をやっていたこともあり

他人には常に気を遣っていました。

反面、それが家庭では、

息子に対しては気も使わず、

ただの冷たい人間になっていたのです。

本当は逆なのに...

他人に気を遣わないという意味でなく、

他人よりも自分の子供こそ

気を遣う対象であるという事です。

殺人で一番多いのは、親子、兄弟です。

きっと僕のように

その殺人者たちも他人には、

かなり気を遣っていたのでしょう。

自分が手をくだしたのか、

精神的に逃げ場を断って、

死に追いやったかの違いはあれども

僕も殺人者と何ら変わりありません。

やはり生きる基本は、

「他人に優しく」

ではなく

「他人にも優しく」です。

まずは、家族への優しさですから。