亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

人の心は曲げられない

父親の死

僕の父親は10年以上前に

亡くなていますが、

その時のことを今でも

よく覚えています。

僕は父の危篤を知らされて、

病院に向かうまでの間、

ハンバーガーショップ

ドライブスルーに立ち寄り、

ハンバーガーを食べました。

危篤というのに、

急ぐわけでもなく

お腹が減った事の方が優先したのです。

そして、病院に着いた時には、

父は亡くなっていました。

その亡骸を見て湧いてきたのは、

ホッとした感情です・・・

涙は出ませんでした・・・

葬儀のときも

ただ、ホッとした気持ちに

なっているだけで、

悲しいとも思わず、

もちろん涙も全く出ませんでした。

それどころか、

葬儀の場で笑顔までもが

出ていた気がします・・・

親が亡くなれば、

悲しんだり、泣いたり、

遺体にすがったり、

それが正しい親子関係でしょう。

ただ、人の心は曲げられません・・・

僕は父親への恨みを

父が死んでからも

ずっと持ち続け、

そして、親への恨みを

息子に向けてしまい、

最終的に息子を自殺に

追いやってしまいました・・・

僕のやった事を後悔しますが、

もし今も息子が生きていたら

もっと苦しめてしまった事でしょう。

そう考えると、

結局自分が生まれた事自体が

大きな罪にしか思えません・・・