亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

恨む事しか覚えていない悲しさ

父のこと

僕が息子を自殺に追い込んだのは

僕が父を恨み続けていたからです。

これは何度も書きましたが、

自分に言い聞かせ、

常に僕の心に

「恨みは人を殺す」という

意識を刻み込むためにも

またもや書いています。

父には沢山お金をもらい

たくさん旅行に連れていってもらいました。

だけど、僕の心には

恨みしかなかったのです。

「テストで100点以外はバカ」

「80点以下は叩かれるし

飯も食わしてもらえないし

家から閉め出される」

そんな事だけが

クローズアップされて、

たくさん愛情をもらったことが

100%霞んでしまっていたのです。

今、息子を失って初めて

僕が息子にしていたことと比べ

天と地の開きがあった事に気づきました。

何と愛情がある父だったのかと

後悔ばかりしてしまいます。

それでも息子が自殺するまでは、

恨みしかありませんでした...

俺がこの世の中でこんなにも

生きづらいのはお前(父)のせいだと。

でもそれは心にしまっておかなきゃ

いけなかったのだ、

息子に刃を向けてはいけなかったのだと...

しかし、

息子が自殺して分かったつもりでも

今も尚父の僕に対する言葉の数々を

思い出すと、血が逆流するくらいの

トラウマとなっているのも

間違いないのです。

正直、僕の「人を恨む性格」が

完全に治るとは思いません。

ただ、人と関わらなければ

人を恨むこともないのだ、

だからこの世にいなければ

何も恨むことも

人を傷つけることもない

だから死んでしまいたい、

生まれて来なければよかったという

無限ループを彷徨うのです。

とにかく子供は

褒めて、褒めて、褒めちぎって育てる事。

その弊害が多少あったとしても

怒られてばかりで褒められないで育ち

自己評価が低い子供になってしまうよりも

はるかに子供の人生にはプラスになります。

自己評価が低いと、

世の中全ての物事に

引っ込み思案になり、

劣等感と嫉妬心と憎悪を

いだき、僕のように

自分の子供にさえ恨みを

抱くようになってしまし、

遂には子供を死に追いやってしまいますから...