亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

息子の魅力

何も知らなかった僕

昨日もまた息子の友人3人が

息子が眠るお寺に出向き、

お参りをしてくれたという情報が

入りました...

僕が知っているだけで、

すでに4人もの友人が

息子を訪ねているのです。

正直、僕が死んだとして、

何人の友人が墓参りに来てくれるのか?

そう自分に問うた時、

きっと誰も来ないだろうと思いました。

故人となった息子に、

自殺から4ヶ月も経っているのに

なんでそんなにわざわざ

お参りに来てくれる友人が

何人もいたのか?

きっと僕が知らなかった

息子の魅力がたくさんあったのでしょう。

納骨の日、お参りに来てくれた

親友からは息子が女性にモテていたとか

気遣いがあったとかは聞いていましたが、

本当に親である僕が、

息子の嫌な面だけを見て、

無視、無関心だったのとは、

真逆の人間関係を作っていたのでしょう...

子供の魅力を

子供が死んでから知るとは...

そして、

きっと僕が知らない息子の

魅力は他にもあるはずです。

魅力でなくてもエピソードも

あるはずです。

僕はこのごろ息子の友人に会って聞いてみたい、

恥をさらしてもいいから

話しをしてみたいと考えるようになりました。

実際に行動に移す勇気はありませんが...

ただ、息子が多くの方に

愛されていた人物だったことは

間違いないことを知れただけでも

有り難く、そして、感謝しかありません。

生きている時、

なんで息子をもっと見なかったのだろう...

後悔だけが津波のように押し寄せます。