亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

修学旅行という言葉

狂気の前兆

僕が小学生高学年のころ

親戚のおばさんから母宛に

ハガキが来ました。

母がそれを僕に読み聞かせたのですが、

そこには、

「○○へ修学旅行に行きました云々・・」

このように書かれていたのです。

50歳を過ぎた、学生でも無い

年配の女の人が、

何故「修学旅行」などという言葉を

使うのだろうか?

疑問に思いながらも

すぐに、「遊びじゃありません、

勉学のための旅です」

そう言いたいのだろうと分かりました。

日頃から親には勉強、勉強、

人との成績を比較されてばかりの僕は、

胸糞が悪くなり、

わざわざ「修学旅行」という

文言を使う

「お勉強好きな親戚」までを

言葉で呪ったのです。

その頃、すでに僕は、

「勉強」「教育」「先生」

こんな言葉をちらっと聞いただけで

おぞましく思う気持ちが

煮えたぎっていました・・・

それが、息子を自殺に追い込む

大きな原因となる事も知らずに・・・