亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

息子の遺志

息子が自殺する前から計画していた旅。
僕は止めようかと考えていましたが、
妻の一言で、実行する事にしました。
僕たちが夫婦二人の安穏とした生活に
ひたって息子のことを顧みなかったばかりに
息子は自殺してしまったのですが、
妻は、息子の遺志が弟の幸せを願って
いるのなら、これから僕たちが生業とする
ための旅ならば、行くべきだと
言ってくれました。
旅立つ前、遺骨に向かい正座して、
息子と話しました。
「お前をないがしろにした旅だけど、
将来に繋がるものを掴んでくるから
お母さんだけは見守って欲しい」と。
もちろん旅を心からは楽しめないけども
妻の助言にはホント感謝です。