亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

子孫繁栄

自殺した息子が何年か前に妻に言ったこと

「なかなか孫の顔が見せられなくてごめんね」

妻は、この時、そんなの気にしなくていいと言う風な

ことを言ったそうです。

妻は、経済的に独立出来ない息子に気遣って、

そう言ったのもあるでしょう。

僕はそんな会話があったことを聞き、

そうそう、孫なんていらないし

僕の血統なんて僕で終って欲しいと思ったものです。

でもそれは、僕自身が僕を愛していない証拠だし、

妻をも侮辱することで、

結局息子も愛せないことに繋がってしまったのです。

結婚するしない、子供を作る作らないは

本人の自由意志でしょうが、

子供を作った、授かった僕が、

その子供の子供(孫)が生まれてほしくないと願うのは

本当に自分勝手過ぎる話しです。

今思えば、自分勝手と分かるのですが、

その当時は、全くそう思っていませんでした。

それどころか僕は息子が死んでしまって初めて、

僕の考えは間違っていたことに気づいたのです。

もう遅いのです...

子孫繁栄と言う言葉の中味は

本当に重いものです。

子孫繁栄とは子供を産むことだけではなく、

子供を大切にし、

将来親が年老いて死んでも

子供が繁栄出来るようにする...

そう言った意味もあるのかと気づきました。

息子の死で教えられたこと

多過ぎます...