亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

何でこんなに冷徹なのか

息子の苦しみにそっぽを向いていた僕

僕が何でこんなに息子に対し、

冷たい言動をしてきたのか。

小さい頃から食べ物の好き嫌いが激しく、

そんな息子に投げかけた

冷ややかな多くの言葉を今も思い出します。

親として、息子が食べられるものを

準備してあげようという

そんな優しい気持ちが僕に無かったから

息子は増々食べるものが偏ってしまい、

その姿を見た僕は輪をかけて

息子にイライラするようになり

結局、息子と食事するのも

嫌になりました。

きっとこれは自分勝手で、

泣き止まない子供を投げ飛ばして

死なせてしまう親の

心理と同じものだったと思います。

要するに完全に幼稚なのです。

自分勝手過ぎるのです。

しかし、何故こんなに僕が幼稚な人間なのか?

正直僕も苦しみました。

もちろん自殺した息子の苦しみに比べたら

苦しみとも言えないでしょうが、

加害者は、加害者なりの苦しみもあるのです。

ここで自分のことを加害者と言い切ってしまいましたが、

こんな言い方の方が僕には似合います。

僕の生い立ちに問題があるのか、

生まれつきの性格に問題があるのか?

恐らくそのどちらもでしょう。

そして刑務所に入っている犯罪者の何割かは、

僕のような気持ちなんじゃないかと思います。

息子を心理的に追いつめて、

自殺をさせてしまったのに、

たまたま僕は罪に問われないだけで、

やっていることは刑務所に入っていたり

死刑になった人と変わりがないのです。

以前も書きましたが、僕はこの世の中に

生まれ変わるなどまっぴらご免です。

正直言って、「無」になって二度と

この世には出て来たくないと思います。

息子の苦しみに寄り添えなかったこと

後悔ばかりしています...