亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

子育てで大切なもの一つ

立派な人になる必要はないが...

「世間の役に立つ人」

こんな言葉は耳にタコができる位

何十回、何百回も聞いてきました。

耳障りの良いこの言葉に、

子供を将来世間の役に立つ

立派な大人にしたいと思う親も

多いことでしょう。

もちろんこれは素晴らしいことです。

ただ、

その期待に応えられなかった子供は

かなり苦しくなるのです。

僕は父と、自殺した息子に

教えられました...

子育てで大切なものは、

「経済的に完全自立出来る人にする」

これです。

僕は、父から沢山お金をもらい

そして、恨みばかりでした...

息子はお金がなく仕事もなく

自殺してしまいました。

やはり「お金」です。

生まれたその日から

子供は既に

「世間の役に立つ人」

なのです。

親は喜び、可愛がり、

ただそれだけで、

役に立っているのです。

だから生まれたそのことが、

「世間の役に立つ人」と捉え

あとは、その子供が、

経済的な憂い無く、

楽しく暮らしていけば、

それが最大の

「世間の役に立つ人」

なんですから。

僕が出来なかったこと

気付かなかったこと

今から子育てする方に

少しでもお話が出来れば

嬉しいです。

息子の自殺がなければ、

一生考えもしなかったこと。

今、僕は息子に生かされています...