亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

他人の価値観

天皇陛下の話

令和の天皇陛下御即位で

祝賀ムード全開の日本ですが、

僕はそんな光景を見ながら

父の事を思い出していました。

幼いころから僕は

父からことあるごとに

「アホ天皇」という言葉を

聞いていました。

アホ天皇とは昭和天皇の事です。

とにかく天皇陛下

ニュースに出てくる度に

「アホ天皇が」と言いながら

いかに昭和天皇が無能かを

僕に言いまくるのです。

そして、その場が暗いムードに・・・

父は戦中、年齢が

徴兵まで到達していなく

兵隊には行っていないものの

空襲で散々な目に遭っているし、

それは天皇が無能だったからという

気持ちはわかりますが、

からしたら

テレビで多くの人に

喝采を浴びている

昭和天皇を見ると、

混乱するばかりでした・・・

父は僕を洗脳とまではいきませんが、

天皇=アホという構図を

教えたかったのでしょうが、

僕は逆に反感が増してしまい、

結局この件以外のものでも

すべて父に同意出来ない

人間になっていました・・・

しかし、

僕自身も他人の価値観を無視して、

父以上に自分の考えを

人に押し付ける・・・

そんな人間になってしまったのです。

特に自殺した息子には・・・