亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

葬儀社のCMを見て

幸せな死

息子が自殺してからテレビで葬儀社のCMが

とても良い物に見えて来ました。

息子が死ぬ前は、葬儀なんて必要ないし、

人間死んだらただ土に還るだけだ

なんて思いが強く、

僕自身、自分が死んだら火葬して、

その灰はドブにでも捨ててくれればいいと

思うほどでした。

まあ、これは先日も書いたように

自分が大嫌いだからそう考えていたのです。

でも息子にお経の一つもあげてもらえず

見送った僕は、やはり葬儀は大切だと思うようになりました。

だから葬儀社のCMの故人を懐かしむような

笑顔で見送っているシーンを見ると、

そんな死に方が出来るのは、本人も

周囲の人々もみんなが温かかったからで、

本人だけで幸せな死を迎えられたわけじゃないということを

ひしひしと感じることが出来、

僕に、息子が教えてくれた「優しさ」「思いやり」

そして一番大切な「家族愛」を思い出すことが出来るのです。

葬儀社のCMは息子から

「お前(お父さんとは言わない)俺の悲劇を忘れるなよ!」

と叱咤され(決して激励はされない)る

有り難いものになりました。