亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

息子が命を削って教えてくれたもの(4)

次男の苦悩を知る

僕は数年、息子二人に何の気遣いもしてきませんでした。

自殺した長男はともかく、

次男は人生をうまく乗り切るタイプだと

正直たかをくくって、安心していました。

ところが、昨日、次男と会い、

深い話しをしていくうちに

生活費を捻出するためにかなり

借金をしていることが判ったのです。

僕は、次男の苦悩を全く知らず、

また、知ろうともせず、何年もほったらかしにしていたのです。

親として失格とかのレベルではありません。

しかし、長男が自殺してなければ、

きっといまだに次男の苦悩は知らなかったはずです。

一人で何とかしよう、何とかしようと

あがいていた次男。

 

僕は、人として、妻の夫として、親として、

また両親の息子として、弟妹の兄として、

全うな生き方を放棄していました。

それは以前に書いた「父親への恨み」

持ち続けたからです。

僕はもう一度人としての道をやり直します。

こう思うのも長男が命を削って教えてくれたからこそで、

それが無ければ次男の将来も

恐らく取り返しがつかないものになっていたでしょう。

息子が死んで悲し過ぎることばかりですが、

その意味がたくさんあることに

気づかされる毎日、

今、ここで、軌道修正がかけられ、

その後は次男が幸せに暮らしたことを

長男にちゃんと報告出来るよう

日々精進していきます。