亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

妻のひとこと

 信用されるということ

僕は、会社経営に失敗し

2年前自己破産して、今は還暦間近で

パート勤めをしながら日々、

新たな仕事への準備をしている段階です。

もちろん新たな仕事をするには、

アイディアとお金と時間が必要なのです。

アイディアはまだまだでも、

パートなので時間は何とかなります。

ただ、お金は限られたものしかありません。

なんせ息子の葬式も

出来なかったくらいですから。

僕は、長男をお金の悩みで

死に追いやったことで、

次男に対しては過剰なくらい

資金援助をしていきたい

気持ちになっています。

だから少しでも生活費に余剰金が出れば、

次男にあげたくなるのです。

昨日も妻に今月は少し余裕があったから

次男の援助に渡したいと話しました。

すると、妻からは、

新たな事業に情熱は無くなったの?

と聞かれました。

僕は、そんな事はないが、

今、次男にはお金が必要だと話すと、

妻は、今、少しだけあげるより

ちょっと先に百万でも

援助したらいいじゃない。

その為には今あるお金を

自己投資に使わないと!

と言われました。

自己破産して、その上

息子を死なせてしまい、

正直、これから再び事業を起こし、

本当にうまく行くかどうか

何も確信を持てていない僕でしたが、

この妻の一言で、目覚めました。

そこまで僕の事を信用してくれているなら

僕もやるしかないんだと。

息子が自殺して、

とにかく次男の経済援助しか

頭になくなっていた極端な僕の考えを

フレキシブルに変えてくれた

妻に感謝しています。

もちろん、自殺した長男が心配していた

次男の将来のためにも

僕は、やるしかないのです。

あ〜長男が自殺する前に、

こんな気持ちになっていたら

息子達の経済的なことも

心底心配する親であったらと

またもや後悔しています...