亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

安息の場所

 いけないと思いながら

生まれてこの方、

僕を一切否定しないのは、

妻だけです。

妻が夫を全く否定せず

すべて肯定してくれるなんて、

そんな家庭はほぼ無いでしょう。

でも妻は僕を否定もしない、

なじりもしない、

ただただ、

いつも励ましてくれるのです。

幼い頃から両親から否定ばかりされ、

全く自分の価値が

認められなかった僕・・・。

そして、自分が大嫌いになり

他人も大嫌いになった僕・・・。

僕を否定しない人と

過ごした経験が無かった僕は、

あまりの居心地の良さに

いけないとは思いつつ、

あぐらをかいていたのです。

その結果自殺した長男とは、

特に疎遠になってしまい、

会いたくないし

考えたくもなく、

永遠に妻と二人だけなら

どんなに樂かと思うほどでした。

今思えば、

居心地が良すぎることは、

排他的になることにも

つながるということを

感じています・・・

でもこの居心地の良さは、

僕が幼い頃から

生きづらかったすべてを

帳消しにしてくれるのです・・・

それが長男を死に追いやった

大きな原因なのですが・・・

こんなことを思いながら、

生きる事っていったい何なのか、

正直わかりません・・・