亡き息子に捧げる

長男が自殺した父親が綴るあれこれです。息子を死に追いやってしまった自責の念は一生残ります。息子が僕に残した「お前の生き方は間違っている」というメッセージを心に刻み、日々もがいている自分の姿をそのまま書き綴りました。

犬を飼うこと

息子の気持ちを無視していた僕

息子が小学生のころ

犬を飼いたいと言ってきた。

僕は全く取り合わず、

そんなの出来ないと

息子の言葉をシャットアウトした...

今思えば、一人で留守番も多かった息子が、

犬を飼いたいことは当たり前だったかも知れない。

寂しかったのだ...

とにかく寂しかったのだ...

今思えば、理解出来ることでも

当時の僕は商売のことばかり優先で、

息子の苦悩に向き合う気持ちが

ほとんどなかったのです。

いや、元々、仕事のせいではなく、

子供に無関心だったのでしょう。

子供が何かを言って来ることには

必ず裏の意味があるのです。

その意味も理解せず、

無下に犬はダメと言った僕...

今考えても遅いことばかりですが、

今から子育てをする方々の中に

色んな事情を抱えて、

ひょっとしたら僕のように

子供の心に向き合わない方も

いるかもしれません。

そんな方に僕がやってしまった

息子への惨い仕打ちをさらけ出し

話す機会を持っていける時が

来ると信じて、僕は今を生きます。